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希望の党、小池代表の結党会見「途中退席」で露呈した「希望のなさ」

文=長井雄一朗/ライター
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 そもそも「寛容」はリベラル派がよく使う言葉であり、希望の党は「保守」と言いつつ右にも左にもウィングを広げつつある。というのも、自民党をはじめとする保守政党は「脱原発」を標榜してこなかった。しかし、東京をはじめとする大都市圏の有権者には一定数の「脱原発」支持者がいる。しかも、「アベノミクスで戦後2番目の長さの好景気」と言いながら、中小・零細企業の経営は苦しく、一般家庭の財布の紐は固い。

 子育てママさんたちの中にも「消費税増税凍結」を望む声は多いが、肝心の民進党は「消費税増税賛成」であり、そもそも「安倍政権と前原代表の政策の違いがよくわからない」という声も上がっている。そんななかで希望の党が打ち出した政策は「保守的でありながらリベラルも網羅する」というものであり、まさに有権者に新たな選択肢を打ち出したかたちだ。

「反自民」「非民進」といった保守系・革新系を問わず、希望の党は現状の政治に不満を抱く有権者の大きな受け皿になる可能性が高い。さらに、もっとも保守的な政党「日本のこころ」の代表であった中山恭子参議院議員も希望の党に参加したが、中山議員は「拉致問題の解決、日本の伝統の保守」をうたう存在として知られている。

 一方で、綱領には明記されていないものの、細野議員は会見で「保育施設への取り組み」「選択的夫婦別姓」にも言及し、今後、国民の多様な生き方を後押ししていく方針も示した。

 そもそも、保守系の議員には「選択的夫婦別姓には反対」という意見が多い。それが両立するのは、「寛容な改革保守」というオブラートに包んだスローガンでまとまっているからだと考えられる。

小池代表は早々に退席、具体的な政策は不明瞭

 会見で、細野議員は「本気で政権を取りに行く」と覚悟のほどを示した。さらに、若狭勝衆議院議員は「これまでの政治システムを大胆に変えていく。この政策は、国民の希望につながるかどうかで実施する」と語り、結党宣言を行った。続いて、長島昭久衆議院議員の音頭で「がんばろう三唱」が鳴り響いた。

希望の党、小池代表の結党会見「途中退席」で露呈した「希望のなさ」の画像3結党宣言を行う若狭勝衆議院議員
希望の党、小池代表の結党会見「途中退席」で露呈した「希望のなさ」の画像4「がんばろう三唱」の様子
 若狭議員は会見で以下のように語っている。

「希望の党のPR動画も含めて、自民党から『付け焼き刃的に動画を作成した』と言われているが、ここ数日でできるものではない。何カ月間も新党構想を練ってきた。これまでの日本社会は男社会でやってきたが、ゆがみも生まれた。新たに女性目線で国を変えていくことも必要で、男性と女性の力を結集したい」

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