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渋滞解消システム、国家的実験開始へ…混雑区域の走行に課金も

文=山田稔/ジャーナリスト
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エリアを限定してマイカーを規制すべき?

 ICTとAIを活用した国交省の渋滞解消対策は、確かにひとつの有効な方法だろう。予算規模がわからないので、費用対効果の点からの検証はこれからの課題になる。

 エリアプライシングという課金制度については「自動車1台につき、1回1000円程度で検討」といった報道もあったが、課金によってエリアに入る車がどれだけ減るのかは未知数だ。1000円なら構わないと考える観光客が多ければ、効果はあまり期待できない。

 いっそのこと、渋滞・混雑がひどいエリアを指定して、週末や連休期間、紅葉などの混雑時期に限定したマイカーの規制を導入したらどうだろうか。

 国立公園では、上高地や立山など30エリアで、期間はまちまちだが通行規制を実施している。利用客は多少の不便を強いられるが、渋滞・混雑解消、排気ガスによる大気汚染の防止、高山植物をはじめとする植生保護、動物保護などに効果を上げている。

 観光地においても、居住者の車両についてはナンバー等によって識別して通行可能にしたうえで、観光客のマイカーや観光バスの乗り入れを規制する方法を検討してみてはどうか。その一方で、公共交通機関の利便性を高め、観光客にストレスのない観光を楽しんでもらうのだ。

 単純な方法かもしれないが、自動車の列や排気ガスを気にすることなく、のんびりと歩いて観光できる街を目指すのも悪くない。
(文=山田稔/ジャーナリスト)

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