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榊淳司「不動産を疑え!」

不動産、来月にも大暴落の可能性…中国人が一斉売却の懸念、すでに局地的バブル終了

文=榊淳司/榊マンション市場研究所主宰、住宅ジャーナリスト
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 そういう諸々のリスクを背負っているのだから短くて13年、長くても20年で「元が取れる」価格水準が健全である、と私は考える。だから利回りが5から8%。ただし、この水準が適用できるのは入居率が90%以上を望める都心エリアのみ。郊外や地方に行くと10%から20%の利回りでないとリスクに見合わない不動産も多い。

 ところが、現在の市場はその水準を逸脱している。たとえば、東京都港区かつ山手線の内側で新築マンションを購入すると、利回りは3%そこそこ。物件によっては2%程度のケースも散見される。つまり、健全な利回りである5から8%と、現状の3%の差がバブル分なのだ。

 仮に価格が1億円で年間の実収が300万円(利回り3%)のマンションが、年間5%の利回りの物件になるには6000万円に値下がりしなければならない。その差の4000万円分がバブルということ。したがって、現在の局地バブルエリアは4割程度の値下がりリスクを背負っていることになる。この4割の値下がりが短期間に発生すると「大暴落」ということになる。

需要と供給の法則、金融情勢

 では、いよいよ本題に入る。その値下がり局面(あるいは暴落)はいつ起こるのか?

 冒頭に申し上げたように、それは来月始まっても不思議はない。その理由を順番に説明しよう。

 まず、モノの価格を市場が決める「需要と供給の法則」は不動産にもあてはまる。現状、たとえば都心エリアでは中古マンションの売り出し物件が大量に発生している。しかし、売買が成立する成約数はさほどでもない。この側面だけ見れば、供給過剰である。特に江東区の湾岸エリアではこの傾向が強い。しかし、成約金額の顕著な下落は起こっていない。

 なぜか?

 ひとつには、売り手側がまだ焦っていないことだと推測する。今の市場の妙な均衡は当面続くと考えている人が多いからだ。あるいは「2020年の東京オリンピックまで不動産価格は上がり続ける」という、何の根拠もない都市伝説を信じている人も多い。だから、いまだに下落局面がやってきていない。

 しかし、供給過剰の現状は下落、あるいは暴落への下準備をしっかりと整えているという現実を見逃してはいけない。あとは売り手が焦りだせば一気に動き出す可能性がある。

 次に、金融情勢。これも暴落へのカギを握っている。

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