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有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」

女性の商品購入時の情報源、予想外の調査結果…「SNS」はランク外

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SNSの影響力は?

 想像以上に男女差が顕著となった調査結果だが、もうひとつ意外なことといえば、上述2つの質問の回答選択肢に「SNS(Facebook、Twitter、LINEなど)での記述」があったにもかかわらず、情報取得ツールとして、ほとんど上位にもあがらなかったことだ。

「最近はTwitterなどで情報を拡散してもらうSNSによるマーケティングに勢いがあるようにみえますが、今回の結果から考えると、消費者はSNSから流れてくる情報では購買の意思決定までには至っていないように受け取れます。どんなにネットが発展しても、特に女性は家族からの口コミという、古くからある情報取得方法を信頼するという傾向がみられた結果でした」(同)

 SNSは受け手に何かしらのアテンション(注意喚起)をさせるにはいいメディアかもしれないが、それだけではダメなのだろう。では、どうすべきか。

「男性に商品を買わせたいなら、比較のなかでも優位性がしっかりとわかる製品を開発し、それを客観的にネット上でアピールするメッセージの発信は効果が期待できそうです。女性市場の場合は、母親など家族の勧めで商品の購入意思が固まるようなので、世代を絞ったメッセージの出し方ではなく、世代を超えて共感を得られるような商品開発が求められているのだと思われます。一例ですが、基礎化粧品ブランドSK-ⅡのCMは、長年ベテラン女優の桃井かおりさんが起用されていましたが、最近は若い有村架純さんとも共演しています、これも世代を問わない、親子間でも共有できる商品であることをアピールしているのだと思います」(同)

 これまでのターゲット戦略は世代の違いが強調されていたが、今回のアンケートの結果では、世代よりも男女での違いが如実に現れた。これを参考にするならば、現代の製品開発や広告戦略では男女の思考の違いに重きを置くことも必要なのかもしれない。
(解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=武松佑季)

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