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旧村上ファンドが日本企業を脅かし始めた…各業界の再編を主導

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 これまで電炉メーカーの再編は進んでいなかった。電炉はスクラップを原料として建設用鋼材を製造する。全国に大規模な製鉄所を展開する高炉に対し、電炉は地場メーカーの色彩が強く30社以上がひしめき合っている。かねて再編の必要性が指摘されてきたが、電炉再編の第一歩と目された統合計画が頓挫したことが影響している。

 国内棒鋼シェア首位の共英製鋼と同3位の東京鐵鋼は10年4月に経営統合する計画を進めていたが、中止に追い込まれた。公正取引委員会が棒鋼のなかでも溶接が不要なネジ節鉄筋のシェアが8割に達することを問題視し、統合できたとしても事業売却など厳しい条件を付けられかねないことを懸念して両社は統合を断念した。

大阪製鐵が次のターゲット

 エフィッシモは他の電炉の大株主でもある。16年10月21日までに大阪製鐵株の5.00%を取得した。

 大阪製鐵といえば「いちごの乱」として株式市場で知られている。07年2月に開催された東京鐵鋼の臨時株主総会で、大阪製鐵の完全子会社になる会社提案が否決された。経営者同士で合意したM&A(買収・合併)が株主総会で否決されたのは、国内では初めての椿事だ。投資ファンドのいちごアセットマネジメントが「待った」をかけた。合併比率が東京鐵鋼の株主に不利というのが反対の理由だ。14年、いちごが東京鐵鋼株を売却後、協議を再開し、16年に大阪製鐵が東京鐵鋼を子会社にした。10年越しの合併だった。

 エフィッシモが大阪製鐵株を取得したのは、次の電炉再編のカードが大阪製鐵と読んだためとみられる。

 高炉は新日鐵住金とJFEホールディングスに再編され、大阪製鐵は新日鐵住金が60.6%を保有する子会社だ。

 新日鐵住金は、電炉メーカー上位10社のうち5社に出資している。1位のトピー工業(出資比率20%)、2位の旧住友金属系の共英製鋼(同25.8%)、4位の中山製鋼所(同16.9%)、6位の合同製鐵(同14.9%)、そして大阪製鐵だ。このほか、王子製鉄など非上場の電炉メーカーにも複数出資している。出資先を束ねて新日鐵住金が電炉再編に打って出ることになるとの見方が強まっている。

 投資ファンドにとって、業績が低迷している業界の再編は“カネの成る木”なのだ。
(文=編集部)

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