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NHKの安倍政権「御用聞き」報道反対デモに、一部NHK関係者が「賛同」の異常事態

文=林克明/ジャーナリスト
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NHKの安倍政権「御用聞き」報道反対デモに、一部NHK関係者が「賛同」の異常事態の画像1夜の風景 この日のサイレントデモでは、NHK職員とおぼしき人が参加者に声をかける場面も見られた。参加人数が多かったデモより注目されていたのが印象的だった。

「森友疑獄・加計疑獄」を隠すための衆議院解散・総選挙が終わり、11月1日から特別国会が始まった。日程や質問時間の都合もあり、野党がどれだけ追及できるかは疑問だが、同時にどれだけNHKが国会情勢を報道するかも注目のひとつだ。

 公共放送にもかかわらず、重大な委員会の中継をすっぽかすなどの過去の“実績”を忘れるわけにはいかない。
 
 そんななか、11月2日午後7時から8時30分の間、東京渋谷のNHK放送センター前で、同局の報道姿勢に対する抗議と職員への励ましが入り混じった小さなデモがあった。

「NHK職員頑張れ!」「島田解説員 降板させろ」「官邸圧力に屈するな」などと書かれたプラカードを掲げて立つスタンディングだ。このほかに「公共放送の使命を果たせ」「NHK職員立ち上がれ」「国会中継してください」と書かれた紙もあった。参加者は5人で、すぐそばでじっと見守る2人の若者の姿もあった。

 政権、特に第2次安倍政権成立以降の“御用聞き”のようなNHKの報道に対する厳しい批判は、相変わらず日本各地で起きている。とりわけ2015年夏に制定した、明らかに憲法違反の安全保障関連法に対する危機感は強く、一方的に安倍政権に有利な報道を続けるNHKに対しては、怒りが渦巻いていた。

 その当時もNHK批判のデモが起こり、大勢の人がNHK放送センター前に詰めかけた。まるで国会前のデモの熱気が、そのまま移ったかのようだった。それに比べて今回のデモは、まったく静かでハンドマイクによるスピーチすらもない。

 筆者は当時からNHKの報道を批判するデモを取材し、今回が4回目になる。ところが、これまでで一番参加者が少なく声も上げないのに、NHKに出入りする人々がプラカードに注目する割合が一番多かったのだ。かつてのデモが、少なくとも表面上は無視するように通り抜ける人々が多かったのと、明らかに違いがあった。

デモ参加者に「ありがとうございます」と声をかける人も

 今回、デモをインターネットで呼びかけたのは、30代女性の大福さんだ。安保法制反対運動が激しく展開されていた15年夏にNHK抗議デモを呼びかけた人物だ。今回、再びデモを呼びかけた理由を、大福さんはこう語る。
 
「今回、デモをやろうと思った理由はいろいろあります。元文部科学省の前川喜平さんががんばっていること、(記者会見で菅官房長官に何度も質問して追及した)東京新聞の望月衣朔子記者の講演会に行って、彼女のジャーナリストとしての姿勢や彼女がモットーとするガンジーの言葉に心を動かされたことです」

 ちなみに、ガンジーの言葉とは、次のようなものだ。

あなたがすることのほとんどは無意味であるが、
それでもしなくてはならない。
そうしたことをするのは、
世界を変えるためではなく、
世界によって自分が変えられないようにするためである。

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