NEW

「平行世界」から飛び移ってきた女性の超常体験談

文=水守啓/サイエンスライター
【この記事のキーワード】

, ,


 この悲痛なメッセージは、複数の宇宙が同時存在する可能性を論じた記事に対する反応(レス)として書き込まれたもので、彼女の名前がわかるメールアドレスが添えられていた。この出来事は、最近になって注目されつつあるのだが、彼女にそんな投稿をさせるに至った体験を以下に紹介していくことにしよう。

部分的に過去を失った女性

 08年7月から遡ること5カ月、当時41歳のレリナ・ガルシア・ゴードーさんは、朝目覚めると、自分が異なる色のシーツが敷かれたベッドの中にいたのに気づいた。まったく説明のつかないことで、レリナ(以下敬称略)は動揺した。

 だが、ともかく過去20年ほど勤めてきた会社に行くことにした。自分の車は前夜に停めた場所にあった。車に乗り込んだレリナは、7年前に今のアパートに引っ越してきて以来、走り慣れたルートを運転して通勤した。彼女にとって、ベッドのシーツ以外、すべては正常のようだった。

 レリナが職場のあるビルに到着すると、中には見知らぬ人々が何人かいたが、気に留めずに自分のオフィスへと向かった。ところが、オフィスのドアには自分ではなく別人の名前が書かれたタグが付いていた。階を間違えたかと思って確認したが、そんなことはなかった。レリナは混乱した。誰も教えてくれずに、自分はクビになっていたのだろうか? 過去20年間、誠実に勤めてきたにもかかわらず。

 レリナはノートパソコンを取り出し、会社のネットワークに無線でアクセスしてみた。すると、自分の名前はなおも会社の名簿に載っていたが、まったく異なる部署に属し、経営者も変わっていた。彼女によると、そのボスはぱっとしなかった。

 すぐにレリナは自分のクレジットカード、運転免許証、職場のIDをチェックした。氏名、顔写真、番号、住所など、すべて正しい情報が記されていた。だが、彼女は病欠を取り、医者に行くことにした。そして、さまざまな検査が行われたが、体内にアルコールもドラッグも検出されず、なんの異常も見られなかった。

 レリナは自分のアパートに戻り、念のため、個人情報の記された銀行の通帳や請求書などをチェックしてみたが、すべて正しい情報が記されていた。

 自分は記憶喪失に陥っているのだろうか? 自分に何かが起こって、人生の一部を思い出せないのだろうか?

 レリナはインターネットにアクセスした。自分が前夜に見たニュースを再び確認できたため、失われた日々があるわけではなかった。レリナには7年間付き合ってきた彼氏がいたが、別れてから6カ月が経過していた。そして、最近では近所で暮らす新しい男性アグスティンとデートを始めていた。2人はわずかに4カ月間デートを重ねてきただけであったが、レリナは彼のことを良く知っていた。そこで、レリナは彼に電話をしてみたところ、出たのは別人だった。アグスティンのことを聞いてみても、まったく心当たりはないとのことだった。レリナはショックを受けた。彼女はアグスティンの息子にも会い、真剣に交際を始めた矢先だったからである。

関連記事

プレスリリース入稿はこちら サイゾーパブリシティ