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鳥貴族の値上げは、日頃の飲み会の「満足度」を見直す良い機会だ

文=真島加代/清談社
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 確かに、満足感のない飲み会に2000円を支払うぐらいなら、そのお金を使って、より有意義な時間を過ごすほうがお得感がある。そもそも、飲むことだけを考えれば、いわゆる“せんべろ”に行けばもっと安く多くの量を飲めるのだ。

「2000円以内で好きなお酒とおつまみを買って家に帰り、観たかった映画を観ながらゆっくり1杯やるのもいいですよね。過ごし方は人それぞれだと思いますが、こういう機会に生活スタイルを見直せば、お酒に使うお金も時間も、より満足できるものになるはずです」(同)

 さらに、値上げを理由に、これまで惰性で行っていた付き合い酒の誘いを断るのも、ひとつの手だという。今年に入って値上げした居酒屋チェーンは鳥貴族だけではなく、串カツ田中も7月にビールを390円から399円に、角ハイボールを370円から390円に値上げしている。

 無駄な飲み会に行かないようにすることで、今よりも充実した生活を手に入れられるかもしれないのだ。

「無駄遣い」は金額の問題ではない?

 もっとも、山崎氏は「すべての飲み会が無駄」と言っているわけではない。

「仕事が終わった後の気分転換として飲みに行き、『また明日からがんばろう』と思えるなら、それはその人にとって有意義な飲み会です。問題は、自分に満足度を問いかけたときにストレスを感じる飲み会です。『職場で同僚や上司に無理に付き合わされている』というような飲み会が、実はあるのではないでしょうか。そうした場に支払うお金は、充実感を得る場合の出費とは正反対の“死んだお金”といえます」(同)

 山崎氏によれば、自分のなかの満足度が低い出費は、金額に関係なく“死んだお金”を使ったことになるという。これは、飲み会に限った話ではない。

「仮に100円の商品を買ったとしても、満足度が得られないなら、それは無駄遣いです。逆に、支払った金額以上の満足度が得られるのであれば、10万円でも100万円でも無駄遣いにはなりません」(同)

 たとえば、映画好きの人がコツコツ貯めたお金で鑑賞用の高価なプロジェクターを購入する。そうした出費は、その後の生活の充実につながるので無駄とはならない。

 このように「使ったお金に対して、『本当にその金額以上の満足感が得られているか』という視点を持つと、お金を使うことを真剣に考えるようになるはずです」(同)という。つまり、意識の持ちようで無駄遣いを改善することができるわけだ。

 鳥貴族の値上げは、惰性で行っていた飲み会から足を遠ざけるなど、生活習慣をあらためる絶好の機会となる。まずは、飲み会をはじめとした出費が「自分にとって意味のあるものかどうか」を見極める必要がありそうだ。
(文=真島加代/清談社)

●取材協力/山崎俊輔(やまさき・しゅんすけ)
1972年生まれ。中央大学法律学部法律学科卒。AFP、1級DCプランナー、消費生活アドバイザー。企業年金研究所、FP総研を経て独立。商工会議所年金教育センター主任研究員、企業年金連合会調査役DC担当など歴任。

●「financialwisdom.jp | 「お金の知恵」を考える山崎俊輔のサイト

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