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すぐ隣にあるエイズ、国内で年間437人発症…正しいセックスの重要性

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HIV感染予防

 個人ができる一番の感染予防は、性感染経路を断つことだ。HIV感染以外の性感染症でもいえることだが、複数の相手と性交渉を持つことは、感染の危険性が鼠算的に増えるという認識を持つことが大切だ。目の前の相手を信用できても、その相手がほかに性交渉を持った“見知らぬ誰か”についてまでは信用できないだろう。そう考えれば、性交渉時の感染予防策は必須といえる。

(1)コンドーム:性行為の最初から最後まで装着することで有効性が高まる
(2)モラルある性交渉:不特定多数との性交渉を持たない
(3)定期的検査:HIV検査だけでなく、各種の感染症検査をするのが望ましい。性感染症で粘膜に炎症があればHIVへの感染確率が高まるからだ。

HIV、エイズ治療の今

 研究が進み、現在ではHIVウイルス保持者やエイズ発症者も、薬の服用など適切な治療を継続することにより通常の生活を送ることが可能となった。現在は、3~4種類の抗HIV内服薬を組み合わせ同時に内服するHAARTが主流となっている。HAARTとは、Highly Active Anti-Retroviral Therapyの略で、強力な抗ウイルス療法を意味する。また近年、HIV感染が危惧される性交渉があった場合に、72時間以内に抗HIV薬の内服を開始することで感染の可能性を低下させるPEPという予防治療も開発されている。だが、現状ではPEPの予防効果は100%ではない。

 HIVに感染したことを知らずに放置すれば、いつかエイズを発症する。感染後、数年~数十年間は、ほとんど無症状であるため、感染を知る術は検査を受けるほかにない。早期治療によりエイズ発症は抑えられ、日常生活を送ることができる。HIVやエイズは他人事ではなく、すぐ隣にあるものだと認識していただきたい。検査は各都道府県の保健所などで匿名・無料で受けることができるので、ぜひ利用してほしい。

 12月1日の世界エイズデーでは、各会場でHIV検査イベントも開催される。HIVやエイズに関する理解を深めるためにも、会場に足を運んでみてはいかがだろうか。
(文=吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト)

吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト
1969年12月25日福島県生まれ。1992年東北薬科大学卒業。薬物乱用防止の啓蒙活動、心の問題などにも取り組み、コラム執筆のほか、講演、セミナーなども行っている。

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