ビジネスジャーナル > マネーニュース > あの人気ブロガー、税金逃れが発覚  > 2ページ目
NEW
さんきゅう倉田「税務調査の与太話」

あの人気ブロガー、税金逃れが発覚…アフィリエイトで月収80万円、確定申告せず

文=さんきゅう倉田/元国税職員、お笑い芸人

アフィリエイトで月収80万円

 実際にあった調査事例を紹介します。

 レストランで食事をし、店内の様子や味、メニュー、接客のレベルをブログに掲載する30代の女性ブロガーの例です。彼女のブログには1日に約1万人のアクセスがあり、アフィリエイト(ブログやホームページに企業の広告を載せて収入を得る方法)で月80万円の収入がありました。ブログのランキングから情報技術専門官の目にとまり、確定申告の状況を確認すると、過去5年ずっと無申告でした。

 顧問税理士はいないので、直接、電話で調査の連絡をし、1週間後に臨場。ブログによる収入があるのではないかと質問したところ「あたし主婦ですよ、そんな収入あるわけないじゃないですか」とシラを切り続けたため、事前に用意していたブログの運営サイトからの支払履歴、預金口座のコピーを見せました。さすがに観念したようで、申告義務があるとは知らなかったと言い訳をして、確定申告に応じました。夫の扶養になっていたので、夫の配偶者控除も遡って否認し、夫婦揃って納税することとなりました。

 所得税法では、年間20万円以上の所得があれば、確定申告が必要とされています。この主婦はほかに収入がありませんでしたが、会社員の方で、会社からの給与以外に20万円以上の所得があれば確定申告が必要です。所得とは、収入から経費を引いたものなので、インターネット取引で得た収入から、インターネット取引で使ったお金(パソコンの購入費用や材料費、レストランでの食事代)を差し引いた金額が所得となります。

 確定申告は、平日に税務著に行けない場合でも、自宅のパソコンで確定申告書を作成し、郵送で提出ができます。パソコンがなくても、スマートフォンでも作成できます。「税務署に行く時間がなかった」と言い訳しても、見逃してもらえない環境が構築されていますので、期限を守って申告するようにしましょう。
(文=さんきゅう倉田/元国税職員、お笑い芸人)

さんきゅう倉田/元国税局職員、お笑い芸人

さんきゅう倉田/元国税局職員、お笑い芸人

大学卒業後、国税専門官試験を受けて合格し国税庁職員として東京国税局に入庁。法人税の調査などを行った。退職後、NSC東京校に入学し、現在お笑い芸人として活躍中。著書に『元国税局芸人が教える 読めば必ず得する税金の話』(総合法令出版)、『お金持ちがしない42のこと』(Kindle版)がある。
さんきゅう倉田公式ホームページ

Twitter:@thankyoukurata

『元国税局芸人が教える 読めば必ず得する税金の話』 私たちの暮らしに深く関わる「税金」。 本書では、難しく感じる税金の話を、人気マンガを例にやわらかく解説 amazon_associate_logo.jpg

あの人気ブロガー、税金逃れが発覚…アフィリエイトで月収80万円、確定申告せずのページです。ビジネスジャーナルは、マネー、, , , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!