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「不名誉な横綱」日馬富士、悪すぎた成績の数々

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ガクンと落ちた勝率、今年は6割台に

 日馬富士の優勝9回は歴代15位。とてつもなく立派な実績である。大横綱・白鵬と同じ時代でなければ、もっと回数を伸ばしていただろう。

 横綱としての勝率.727も、玉の海(.867)、白鵬(.829)、大鵬(.858)、千代の富士(.848)、朝青龍(.836)、貴乃花(.813)、北の湖(.811)には及ばないものの、15番目に位置する。

 ただし、年度別の勝敗と勝率は次の通りだ。

平成25年…69勝21敗/勝率.767
平成26年…47勝18敗25休/勝率.723
平成27年…46勝16敗28休/勝率.742
平成28年…67勝23敗/勝率.744
平成29年…47勝23敗20休/勝率.671

 在位5年のなかで今年はもっとも勝率が低く、6割台に落ち込んでいる。さらに.671という勝率は1場所平均10勝5敗である。“横綱の勝ち越し”といわれる12勝以上にはほど遠い成績だったのが、今年の日馬富士なのである。

今年は一度もなかった“横綱の勝ち越し”

 最後に「12勝率」を見てみよう。これは“横綱の勝ち越し”である12勝をクリアした確率である。

 部屋別総当たり制となった昭和40年以降の歴代横綱26人の「12勝率」は、以下の通りだ。

1位 玉の海(10場所中9場所)/.900
2位 白鵬(63場所中50場所)/.793
3位 大鵬(58場所中38場所)/.655
4位 千代の富士(59場所中38場所)/.644
5位 朝青龍(42場所中27場所)/.643
6位 北の湖(63場所中37場所)/.587
7位 貴乃花(49場所中26場所)/.531
8位 佐田の山(19場所中10場所)/.526
9位 輪島(47場所中22場所)/.468
10位 武蔵丸(27場所中12場所)/.444
11位 曙(48場所中21場所)/.438
12位 双羽黒(8場所中3場所)/.375
13位 2代目若乃花(28場所中10場所)/.357
14位 北勝海(29場所中10場所)/.345
15位 北の富士(27場所中9場所)/.333
15位 旭富士(9場所中3場所)/.333
17位 柏戸(47場所中14場所)/.298
18位 琴櫻(8場所中2場所)/.250
18位 三重ノ海(8場所中2場所)/.250
20位 日馬富士(31場所中7場所)/.226
21位 大乃国(23場所中5場所)/.217
22位 隆の里(15場所中3場所)/.200
22位 稀勢の里(5場所中1場所)/.200
24位 3代目若乃花(11場所中2場所).182
24位 鶴竜(22場所中4場所)/.182
26位 栃ノ海(17場所中1場所).059

 31場所中7場所しか12勝以上がない日馬富士の「12勝率」を年度別に見ると、以下のようになる。

平成25年…2場所(優勝2回)
平成26年…1場所(優勝0回)
平成27年…1場所(優勝1回)
平成28年…3場所(優勝1回)
平成29年…0場所(優勝1回)

 12勝以上が一度もなかった今年の日馬富士は、1年を通じて“横綱として立派な数字”を残せていなかったのである。

 横綱という立場は、力量が衰えたら引退を余儀なくされる。「仮に暴行事件がなかったとしても、日馬富士の引退は時間の問題だった」というのは言い過ぎかもしれないが、横綱として下り坂にさしかかっていたことは事実だ。

 元旭鷲山が語った「あと5回の優勝」など、とても果たせないような力量であったことを、何よりも数々の数字が物語っている。
(文=小川隆行/スポーツライター)

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