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高橋潤一郎「電機業界の深層から学ぶビジネス戦略」

旧村上ファンドに手玉に取られた黒田電気、売上半減で上場廃止へ

文=高橋潤一郎/クリアリーフ総研代表取締役
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 日本およびアジア市場において、大型液晶の受注減少、HDD向け部品・製造設備受注の減少、さらに中国市場でのスマートフォン向け中小型液晶関連ビジネスの受注減少が響いている。急拡大の反動もあるだろうが、失速時に有効は手立てを打てなかったという批判は免れないだろう。

 今後、黒田電気は非上場の商社として事業継続していく。投資ファンドの傘下になるため、新たな親会社とのシナジーが特に期待できるわけではない。

今後の黒田電気が向かうところ

 黒田電気が何をしたいかは見えてきている。今年9月にベトナムに全額出資の子会社を設立しており、12月から操業開始する。新会社名が「KURODA MANUFACTURING VIETNAM Co., Ltd.」(仮称)で、資本金は1,800万米ドル(約20億円)。同社では今後強化していく考えの自動車市場向け基板実装を行う計画で、ハノイに工場を構える。

 ベトナムにはすでに南部のドンナイ省に子会社があり、黒田電気としては現地2カ所目の生産拠点となる。ただ先発のドンナイ(BORAMTEK VIETNAM)Co., Ltd.)は樹脂加工などが主体で、今回は初めて基板実装で進出するかたち。海外拠点としては、黒田電気はアジアだけでもほかにも、インド、インドネシア、中国(深せん、東莞、合肥)、タイなどに生産・加工拠点があるが、いずれも加工や組立が主体で、基板実装としては初めてのアジア拠点。

 商社だが、海外工場を持つスタイルでメーカー色を強め、さらに自動車市場をターゲットに再生を図るという思惑だろう。

 黒田電気に復活はあるのか、注目したい。
(文=高橋潤一郎/クリアリーフ総研代表取締役)

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