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有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」

任天堂「Switch」、大ヒット生んだ「超・普通のマーケティング戦略」

解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=武松佑季
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スイッチが提供した新たな“遊びのプラットフォーム”

 そして特筆すべきなのは製品(Product)だという。

「まず、昔から人気のある任天堂オリジナルソフトを中心としたキラーコンテンツを提供して、ソフト面でも強みを発揮しています。それに加えて、特筆すべきはハード面です。Switchは携帯性、拡張性、起動の快適性、振動などのリアルな触覚、シェアプレイの利便性などに優れており、現代人のライフスタイルに応えた製品になっているといえるでしょう」(同) 

 つまり、現代のスマホ中心の文化のなかで、Switchは「遊び」に特化したプラットフォームが提供できていると有馬氏。部屋でのゲームを目的とするユーザー層だけではなく、屋外へのポータビリティを重視する層や、ゲームをコミュニケーションの手段と捉えるユーザー層も取り込めている点が幅広く受け入れられた要因なのだという。

「本連載では、たびたび“モノ消費”から“コト消費”へと現代人のニーズが変わったと強調してきましたが、“コト”を上手に演出する“モノ”のマーケティングとしては、任天堂はある意味で模範的な戦略をとったということです。Switchのヒットは“オーソドックスなマーケティングの成功例”と言いましたが、逆にここまでオーソドックスな手法での成功は珍しいでしょうね」(同)
 
 SNS時代のマーケティングを謳う様々な手法が紹介されている昨今、Switchの成功はオーソドックスなマーケティングを学ぶことにも意味があることを我々に教えてくれているようだ。
(解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=武松佑季)

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