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高橋暁子「ITなんかに負けない」

今の若者は、こうやって「SNS疲れ」を回避していた

文=高橋暁子/ITジャーナリスト
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「使い分け」でSNS疲れを回避

 同調査で「SNS疲れを感じることが減った」と回答したユーザー相手に理由について聞いたところ、「SNSに慣れて、自分なりの使い分けができるようになったから」(43.8%)、「SNSに慣れて、一つひとつのSNSに対して自分なりの使い方ができるようになったから」(38.4%)、「SNS上の『いいね』などのリアクションに対して過度な期待を持たないようになったから」(29.0%)などとなっていました。

 SNSの使い分けは、特に若い世代において進んでいます。たとえば10代は、TwitterInstagramで複数アカウントを所持して使い分けています。TwitterやInstagramは匿名で複数アカウントを利用することができます。投稿内容やフォローする相手などを変えると、テーマや人間関係によってアカウントを使い分けられるというわけです。

 実際、スマートアンサーの調査(2016年9月)によると、10代男性の60.7%、10代女性の77.7%がTwitterのアカウントを複数保持していると回答。10代女性に限っては、3つのアカウントを持っている割合は21.2%、4つは12.9%、7つ以上も8.3%いました

 ある大学で聞いたところ、その場にいた50名くらいの学生のTwitterの平均アカウント数は4つでした。ある学生は、「大学垢(アカウント)、趣味垢、裏垢、愚痴垢の4つ」と言っていました。大学用にまっさらのアカウントをつくり、そこで人間関係を構築したと言います。また別の学生は、「高校の友だち用のアカウントと、大学の友だち用のアカウントは別にある。高校までの友だちには、大学の話は興味がないと思うから。大学の友だちに過去のことも知られたくないし」と言っていました。

 このようにアカウントを使い分けることで、人間関係も切り分けることができます。それによって無用な気遣いが要らなくなるということなのです。ただし、それでもやはり「LINEで返事がないのにInstagramを使っていてイラッとした」などのトラブルはあるようです。

うつ状態にならずSNSを使うコツ

 すでに述べてきたように、SNS疲れは減少傾向にあります。しかし、まだ4割の人たちが、「以前よりSNS疲れするようになった」と回答していることは見逃せないでしょう。

 たとえば、FacebookやInstagramは、いわゆる「リア充」写真を投稿する場として使われています。その結果、それらのSNSを見ることでSNS疲れとなり、果てはうつ状態になる人も少なくありません。

高橋暁子/ITジャーナリスト・成蹊大学客員教授

高橋暁子/ITジャーナリスト・成蹊大学客員教授

書籍、雑誌、Webメディアなどの記 事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。 SNSなどのウェブサービスや、情報リテラシー教育などが専門。元小学校教員。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎) など著作多数。NHK『あさイチ』『クローズアップ現代+』などメディア出演多数。令和 三年度教育出版中学国語教科書にコラム掲載中。


高橋暁子公式サイト

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