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ポイントカードで損をしている消費者たち

文=鉾木雄哉/清談社
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 加えて、ためたポイントを使うときにも無駄遣いの危険性が増すという。

「ポイントの使用時には『身銭を切っている痛み』が発生しないため、心理的にタダで商品をもらえた感覚に陥ります。だから、あまり中身を吟味せずに商品を購入してしまう傾向があるのです」(同)

家電量販店ではポイント還元よりも現金値引きを

 そもそも、ポイントはお金と同価値のように思われがちだが、「ポイント=現金」と考えること自体が大きな間違いだ。むしろ、ポイントは現金に比べてデメリットやリスクが多いのである。

「現金は、預金すれば理論上は利息がついて増えますが、ポイントは決して増えることはありません。しかも、ポイントは企業側によって簡単に改悪されてしまう危険性もあります」(同)

 特に注意しなければならないのは有効期限だという。家電量販店ポイントカードを持っている人なら、会計時に店員から「期限が切れています」と告げられたことが一度ぐらいはあるはずだ。このように、利用頻度の少ない店舗ではポイントやカードが失効してしまうこともめずらしくない。

 さらに、家電量販店の場合は別の罠もある。家電量販店は現金値引きよりもポイント還元率が高い傾向があるため、「ポイント還元のほうがお得感が高い」と考える消費者が多い。

 しかし、ためたポイントで購入する商品が明確に決まっていなければ、ポイント還元を選んでも、結局は失効させてしまったり無駄な商品を買ったりしてしまう可能性が高い。そのため、犬山氏は「次回買う商品が決まっていなければ、現金値引きのほうがお得です」と断言する。

 ポイントをためて「得した気分」になるのは錯覚にすぎない。ポイントカードというのは、企業が消費者にたくさんのお金を使わせるためのシステムなのだ。

 こうした巧妙な罠に引っかからないために有効なのは、「ポイントはためずに使うべき」(同)という考え方だ。注意して有効に利用すればお得な面もあるが、そんなことに気を使うぐらいなら、最初から持たないほうが無難かもしれない。
(文=鉾木雄哉/清談社)

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