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渡辺雄二「食にまつわるエトセトラ」

一部の市販おせち料理は危険? 黄金色の数の子や真っ赤な酢だこ、発がん性の指摘も

文=渡辺雄二/科学ジャーナリスト

 その後、数の子に使われた過酸化水素を除去する技術の研究が始まり、1981年にカタラーゼという酵素を使って分解して除去する方法が開発されました。そこで厚生省は、「最終食品の完成前に分解または除去すること」という条件付きで使用を認めました。

 しかし、実際には過酸化水素を完全に除去することはなかなか難しいのです。私が過去に東京都千葉県で購入した数の子4製品を一般財団法人・日本食品分析センターで調べてもらったところ、2製品から過酸化水素が0.2ppm検出されことがありました。

 現在も過酸化水素を除去する方法は変わらないので、市販の数の子には過酸化水素が残留している心配があるのです。特に「黄金色」をしている塩数の子は要注意といえます。

 私はこれまでスーパーなどで売られている数の子を何度も試食してきましたが、時々薬っぽいような、変な味や違和感を覚えることがあります。それは、本来の数の子の味とはまったく違うもので、おそらく過酸化水素が残留していると考えられます。

 したがって、市販の数の子を口に入れて、同じように変な味や違和感を覚えた場合は、食べないようにしたほうがよいでしょう。ちなみに、しょう油などで味付けされた数の子は、「黄金色」にする必要がないため、過酸化水素が使われていないケースもあるので、そちらの製品のほうが無難といえます。

酢だこ

 海産物のなかで、数の子と同様におせち料理によく使われるのが、酢だこです。紅白で縁起がいいというのが、使われる理由です。しかし、その赤い色が問題なのです。

 通常、市販の酢だこは鮮やかな赤い色をしていますが、それは合成着色料でタール色素の一種である赤色102号によるものです。しかし、タール色素はいずれも危険性が高いのです。

 赤色102号は、それを3%含むえさをラットに1年以上与えた実験では、次第に食欲がなくなって体重が減りました。また、アメリカで発がん性の疑いが強いという理由で使用が禁止された赤色2号と化学構造が非常によく似ているため、発がん性の疑いがあります。さらに、皮膚科医の間でじんましんを引き起こす添加物として警戒されています。

 酢だこは、おせち料理に欠かせないというほどではないので、買わないようにしたほうがよいでしょう。

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23:30更新
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