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松崎久純「ビジネスパーソンの自己啓発」

資格やスキルがあっても報われない人の習慣、上司に信頼されない人の習慣

文=松崎久純/グローバル人材育成専門家、サイドマン経営代表
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上司は何を期待しているのか

 人に満足してもらおうと思えば、「相手が何を期待しているか」について考える必要があります。ここでは「上司が何を求めているか」を考えるための例を見てみましょう。

 先日、ある製造企業の技術部長から伺った話があります。新製品の試作を行う技術部では、「見える化」を進めています。仕事の進捗状況をビジュアルに把握できるようにしていますが、たとえば「見える化」に求められる要件の一つである「部品を発注した日」を「見える化」のボードに記載すると、それ以上の詳細は何も報告しない部下がいるのだそうです。

 部長は「部品を注文した」のであれば、入荷の見込みやその日程など、詳細な情報が気になるのですが、部下にはそれがわからないというのです。上司から見ると、部下の仕事ぶりは十分といえるものではなく、信頼しにくいわけです。

 部下は「上司が期待、心配していることは何か」について、もっと想像をめぐらすことが必要でしょう。自分が上司であれば何を知りたいか、部下からどんな報告がほしいかを考えて、行動する必要があります。

 私たちは既存の顧客や見込み客に対しても、同じように想像をめぐらせることで、いっそう受け入れられやすくなっていきます。「自分に何ができるか」「満足してもらうには、どうすればいいか」を考えはじめたときに、より多くのチャンスを与えてもらえるようになるものです。

 たとえば、顧客先の担当者が(当社の取り扱い製品について)自社の会議で話すときに「持っていれば便利な資料があるとすれば何か」といったことを考え、それを作成して渡しておくことが大切なのです。

悪い見本にならないように注意

「会社のために何ができるか」と考えたときに、たとえば「自分がこんな資格を持っていれば役に立てるかもしれない」と思うこともあるでしょう。その資格を持つことによって、あらたに任せてもらえる仕事も増えるかもしれません。

 資格やスキルについては、自分が組織の中の悪い例とならないように注意が必要です。以前、筆者が勤務していたメーカーの国際部に、外国語学部のドイツ学科を卒業した新入社員が入社してきたことがありました。しかしながら、この新入社員はドイツ語の読み書きはおろか、日常的な会話もまったくすることができず、またそのことをなんとも思っていない様子が、組織の中の悪い見本となっていました。

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11:30更新
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