もちろん、あくまで仮定の話にすぎないが、小島氏はそこまで大谷の素質を見抜いていたわけだ。一方、ドラフトで大谷を強行指名して口説き落とした日本ハムは、果たしてそこまでのプランをもって育成してきたのか。小島氏は、疑問を抱いているという。

最低1年はマイナーで経験を積むべき

 入団後の記者会見などで、エンゼルスのフロントは大谷の代名詞である二刀流でのプレーを認め、そのために先発投手のローテーションも6人制に変更する意思を示した。

 だが、小島氏は「まだ入団間もない時期で、しかもシーズンオフ。多少のリップサービスもあるとは思います。実際には、スプリングトレーニングで見てから、その後のスケジュールを決めていくでしょう」と慎重に話す。

「本番は、スプリングトレーニングが始まってからです。そこで、実際の大谷の体の状態やプレーをチェックしてから、球団は能力を最大限に発揮できるプログラムをつくると思います。なぜ、私が彼を高校時代からスカウトしたのか。日本の球団には、そうしたプログラムがないからです。また、彼の競争相手となり得るような選手が日本にはいないという理由もありました」(同)

大谷翔平、1年目は絶対マイナーでやるべき理由…二刀流に重大な懸念もの画像3
 確かに、エンゼルスのビリー・エップラーGMは大谷について「ほかの23歳と同様、育成の途中である」とコメントしている。このあたりに、エンゼルスの大谷に対する真の評価が秘められているようだ。小島氏が、その真意について説く。

「私は、最低1年間はマイナーリーグでプレーするべきだと思っています。彼の素質を生かして大きく育てたいと思うのであれば、すぐにメジャーに上げるべきではありません。それは断言します」(同)

 小島氏は、大谷の能力や可能性に最大限の評価をしつつも、「彼が圧倒的に足りていないのは“経験”」と指摘する。

「日本ハムで二刀流に挑戦したことは、決して無駄ではなかったと思っています。しかし、ピッチャーとバッターの両方をやったことで、単純にいえば、それぞれ半分ずつしか経験していないわけです。そういう意味では、非常に中途半端な状態であることは否めません。もちろん、まだまだ本当の意味での実力を発揮していないと思っています。

 圧倒的に不足している経験を補うためにも、大谷はマイナーで濃密な時間を過ごすべきです。1年間マイナーを経験して、2年目以降にどのタイミングでメジャーに上げるかを決める。それによって、結果的には彼の能力を最大限に発揮できるようになるはずです」(同)

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