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平林亮子と徳光啓子の「女性公認会計士コンビが教える、今さら聞けない身近な税金の話」

確定申告、市販薬を購入した分だけ税金負担を安くする方法! レシートは絶対に保管!

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医療費控除セルフメディケーション税制どちらが得か?

 医療費控除とセルフメディケーション税制は併用できず、どちらも利用できるような場合には、どちらを利用すべきか自分で判断することになります。そのためには、まず年末に年間の医療費とセルフメディケーション税制対象の購入費用を集計します。

 ここでは、給与収入600万円(給与収入以外の収入なし)の会社員Aさん(専業主婦の妻、こども1人の3人家族)が、

(1)自分と妻・子どものためセルフメディケーション税制対象医薬品を年間5万円購入した場合
(2)医療費控除の対象となる医療費の年間支払額が13万円の場合

を想定し、比較してみます。Aさんは給与収入のみなので、所得税率は20%、住民税率は一律10%で計算をします。また、いずれの場合も費用に対して保険で補填されるものはないことを前提として計算します。

(1)セルフメディケーション税制

・購入費用50,000円 - 下限額12,000円 = 所得控除額 38,000円
・所得控除額38,000円 × 30%(所得税率20% + 住民税率10%)= 節税額 11,400円

(2)従来の医療費控除 130,000円

・年間支出医療費 130,000円 - 下限額100,000円 = 所得控除額 30,000円
・所得控除額 30,000円 × 30%(所得税率20% + 住民税率 10%)= 節税額 9,000円

 セルフメディケーション税制と従来の医療費控除の節税額を比較すると、

(1)11,400円 > (2)9,000円

 この年のAさんはセルフメディケーション税制を適用したほうが節税額が大きいため、確定申告時にセルフディケーション税制を選択すると有利になります。

 また、仮に医療費控除を選択した場合、9,000円の節税効果が得られますが確定申告後にセルフメディケーション税制のほうが得だと気づいたとしても、一度選択した方法を変更することはできず、その年の申告はあとから修正することはできませんので注意してください。毎年、有利なほうを選択することが可能ですので、医療費や薬代の負担が重いと感じたときは、集計して比較してみると良いでしょう。

 今までは医療費が10万円を超えないと税制優遇を受けることができませんでした。今後はそこまでの支払いがなくても、セルフメディケーション税制の利用によって税金負担を軽減できる可能性があります。ぜひ、医薬品購入費用を見直してみてください。

亮子「健康診断を受けたり、自分の医療費や医薬品について見直したり。税制と関係なく、重要なことかもしれないね」

啓子「医療費や医薬品代金をたくさん負担するために利用できる税制ですから、税制を利用できない健康な生活のほうが望ましいのかもしれません。でも、たくさん負担をしたときは、税制をしっかり利用したいですね」
(文=平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表、徳光啓子/公認会計士)

●徳光啓子
2009年 公認会計士試験合格
2011年 明治大学商学部卒業
2011年から2016年、有限責任あずさ監査法人に勤務し、主に上場の製造会社を中心に監査業務に携わる。
2016年から税理士法人タックス・アイズにて企業の各種税務申告業務や会計・税務コンサルティングを行う。また、茨城大学にて非常勤講師として原価計算論等の講義を行っている。

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