
ファミリーマートとユニーグループ・ホールディングス(ユニーGHD)の経営統合によって始まった、サークルKとサンクスのファミリーマートへのブランド転換は大規模な商品・物流統合として大きな注目を集めた。
これによってファミマは国内店舗数を約1万8,000店に伸ばし、セブンイレブンに次ぐ業界第2位となったが、それでもまだセブンの背中は遠いのが現状。なかでも、セブンが特に力を入れている中食商品(惣菜や弁当)の売上では大きく差をつけられてしまっている。
そんななか、9月26日からファミマは新たな惣菜シリーズとして「お母さん食堂」を打ち出した。「お母さんの“温かさ”をファミマの惣菜に!」をテーマに、定番の惣菜を品質・即席性をより高めて一新。約65種類のラインナップを全国で順次展開している。
このように、打倒セブンの御旗のもと始まった「お母さん食堂」だが、実際のところセブンの惣菜を超える品質は実現できているのだろうか。
今回、一般社団法人・健康栄養支援センターの代表理事を務める池上淳子氏の協力のもと、「お母さん食堂」がセブン超えの糸口となるのか検証していく。
検証方法として、セブンと「お母さん食堂」の惣菜のなかから、ごぼうサラダ、ポテトサラダ、チーズインハンバーグの3品を、池上氏に比較してもらうという方法を採用した。
ごぼうサラダ
・セブン「炒めごぼうの風味を活かしたごぼうサラダ」
「ごぼうの繊維がしっかりあり、噛みごたえもあって、ごぼうの風味も口に広がりおいしいです。炒めた香ばしさで香りも良し。甘めの味付けで塩味もしっかりあるので、ご飯に合います」(池上氏)
・ファミマ「ごま風味のごぼうサラダ」
「マヨネーズ感が強く、クリーミー。セブンに比べて人参が多いのでうれしい。ご飯のおかずよりもサンドイッチなどパンに合うのではないでしょうか。ごぼうはセブンに比べて柔らかめ」(同)
・栄養比較
「栄養量はセブンがすべてにおいて少し多くなっています。そう考えるとファミマのほうが低カロリー、低脂質、低塩といえますが、セブンのほうはたんぱく質量も多いので◯。ただ、結論をいえば両者に大差はないでしょう」(同)