NEW

ソフトバンク、巨額負債返済を後回しで積極投資か…報じられない孫正義の失敗

【この記事のキーワード】

, ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ソフトバンク・孫正義社長(ロイター/アフロ)

 ソフトバンクグループ(以下、SBG)が傘下の携帯電話会社ソフトバンクを東京証券取引所第1部に年内に上場する、と報じられているが、果たして手放しで喜んでいいのだろうか――。

 上場が実現すれば、資金調達額は2兆円に上り、NTT(1987年上場、資金調達額2兆2000億円)に匹敵する過去最大級のIPO(新規株式公開)となる。

 問題点は、新規上場後もSBGがソフトバンク株式の7割を保有し続けると言っていることだ。3割を投資家に売り出して2兆円を調達するという、実に虫の良い計画なのだ。これでSBGは、英半導体大手・アーム、米通信大手・スプリント、日本のヤフーなど各国のIT(情報技術)企業に出資する“投資会社”としての色彩がより鮮明になる。

 SBGの有利子負債は2017年9月末時点で14兆円。自己資本比率14.6%(17年3月期末)と低い。ソフトバンクの上場で得る2兆円は、負債の返済ではなく海外IT企業への出資に充てるとしているが、負債の返済が優先されるのではないかとみる向きが少なくない。

 外国人投資家は“親子上場”を忌避する。ソフトバンクの上場は典型的な“親子上場”である。上場企業の子会社が東証1部に上場する場合、親会社の持ち株比率は65%未満にとどめる必要がある。ところが、SBGの計画では70%は保有し続けるという。そのため、当該企業が海外市場に上場していれば、この規制が緩和されるという“抜け道”を使う。

 英ロンドンはソフトバンク・ビジョン・ファンドの本拠地。ソフトバンクに一定の知名度があることから、ロンドン証券取引所への上場を視野に入れているようだ。だが、少数株主の利益をどうやって担保するのだろうか。

 子会社、ソフトバンクのIPOを材料にSBGの株価が1月15日、一時、9460円(前週末比525円高)へと急上昇し、終値は9223円(288円高)だった。17年10月に1万550円の実質ベースで17年ぶりの高値をつけたが、その後下落。15日に押し幅の3分の1戻し(9433円)を達成した。1月16日も一時、9438円まで上昇。終値は9404円(181円高)だった。SBGは15日、「資本政策に関するさまざまな選択肢を常に検討している。ソフトバンクの株式上場も選択肢のひとつだが、正式に進めることを決定した事実はない」とコメント。これに対し兜町の関係者は、「自らマスコミにリークしておきながら、実にそらぞらしい」と苦笑する。

ソフトバンク、巨額負債返済を後回しで積極投資か…報じられない孫正義の失敗のページです。ビジネスジャーナルは、企業・業界、IPOソフトバンクヤフーの最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!

BJ おすすめ記事