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スバル、燃費データ改ざんを隠蔽し生産継続…検査員試験でカンニングを推奨

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 日産の西川廣人社長が無資格者の完成検査問題が発覚した最初の記者会見で「無資格者であっても完成車検査は行っており、安全・安心は保証する」と述べ、国交省や世間から強く非難されていたのを目の当たりにしていただけに、スバルは当初から低姿勢を貫いていた。

 ただ、当初、無資格者による完成検査は「現場は正しいと思ってやり続けてきた」と、完成検査を行っていた無資格者を悪気はなかったと擁護していた。

 ところが、その後の実態調査では国交省の監査の際、係長や班長の指示で無資格者を完成検査ラインから外していたことや、完成検査員になるための試験で、試験官が解答を教えるなどのカンニング行為が行われていたことが明らかになった。完成検査員になるために定められた講習を受けていないケースも見つかるなど、不正の内容はほぼ日産と同じく悪質だ。日産は国内向けモデルの生産をすべて3週間ほど停止し、完成検査体制を整えて国交省の承認を得て徐々に生産を再開した。これに対してスバルは、無資格者を完成検査ラインから外しただけで生産を継続している。

 スバルは衝突被害軽減ブレーキ「アイサイト」などの先進安全装備などが評価され、リーマンショック後、一貫して生産・販売を拡大して成長してきた。しかし、安全を売り物にしてきただけに相次ぐ不正の発覚にブランドイメージは大きく傷付いている。

深刻な販売減


 12月19日の記者会見で、吉永社長は国内の受注台数について「足元では前年の7割ぐらい」に低迷、不正が国内販売に影響を及ぼしているとの見方を示す。12月の新車市場全体が前年同月比0.8%減だったのに対して、スバルの国内販売は同6.7%減と大きく落ち込んだ。

 スバルは不正発覚後、11月5日に予定していた「2017年スバル感謝祭」を中止、年末までテレビCMも全面停止するなど、販売活動を抑え気味にしており、これらが販売にも影響している。テレビCMは年明けから再開したが、自動車業界の新春賀詞交歓会への役員の出席を見送り、毎年1月に開いていた記者懇談会も中止するなど、自粛モードを続けている。

 スバルが1月15日に発表した2018年の生産計画は前年比3%減の104万台と前年を割り込む見通しだ。無資格者の完成検査問題によるブランドイメージの悪化や、新型車効果が一巡するため、国内販売(小売)が同11%減の15万7000台と1割以上落ち込むと見ているためだ。

 スバルは11月に発表した17年4-9月期決算発表で、連結販売台数が想定を下回ることから通期業績見通しの営業利益を300億円下方修正した。今後、抜き取り検査での燃費測定でも組織的な不正が明らかになった場合、国内でのスバルブランドが深刻なダメージを受けて業績にも悪影響が及ぶのは確実だ。規模は小さくても、北米や日本で「供給がまったく追いつかない」状態で販売を一貫して伸ばしてきた優等生スバルだが、重大な局面に立たされている。
(文=河村靖史/ジャーナリスト)

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