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多賀秀行「旅行しよう。」

南極vs.北極旅行、一生に一度行くならどっち? あらゆる面から徹底比較! 

文=多賀秀行/フリー編集者、宿「ANCHOR SITE」オーナー
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 一方で北極の旅は、動物、それもシロクマを中心に探し続けるといったものです。なぜならシロクマは、500km四方を生活圏としていて、常に移動し続けているため、そう簡単には出会えないからです。そのため、「絶対にシロクマを見られます」とは事前に約束できません。

 こうやって比べると南極のほうがたくさんの動物に出会えるといえますが、視点を変えると北極のほうが魅力的ともいえます。それは、南極の旅は良い意味でも悪い意味でも予定調和なものであることに対し、北極の旅はとても冒険的要素が強く大きなワクワク感を味わえるということです。「いつ出会えるのか?」「本当に出会えるのか?」という期待や不安を抱かざるを得ないという旅のスタイルが、そうさせるのだと思います。

 事実、南極でペンギンに出会った時のお客さんの反応と比較すると、北極でシロクマに出会った時のほうがより大きな感動を含んでいると思います。

――「冒険」という言葉が出てきましたが、北極や南極は普通のツアーとは異なるのでしょうか?

伊知地 普通のツアーであれば現地ガイドさんは、「ガイドさん」と呼ばれるのが一般的ですよね。ですが私たちガイドは、遠征隊のリーダーといった意味合いで「エクスペディションリーダー」と呼ばれます。この名前こそが、極地ツアーが「みんなで冒険しよう」という要素を含んでいることを表しているんです。僕らはお客さんが冒険できるように、現地での案内だけでなく、ゾディアックというゴムボートを操縦したり、船上で環境や動物をはじめとしたさまざまなテーマのレクチャーを行ったりもします。すべては、お客さんが主体的に「自分たちで見に行こう!」という気持ちになってほしいからです。ただガイドのあとをついていくような受け身の旅よりも、そのほうがより一層楽しめますからね。

 かといって、さまざまな旅行会社が極地ツアーを販売しているように、参加するにあたって特別な体力や資格などが必要ということではありません。ただ単に極地ツアーは、「冒険」の要素が一般的な観光ツアーよりも大きいということです。

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