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多賀秀行「旅行しよう。」

南極vs.北極旅行、一生に一度行くならどっち? あらゆる面から徹底比較! 

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新たな発見があるのは北極

――景色や動物のほかにも、何か大きな違いはあるのでしょうか?

伊知地 まずツアーとしては、北極のほうが旅先のバリエーションが豊富といえます。南極は南米大陸南端へ向かって延びる南極半島を訪れるツアーが大半を占めますが、北極はヨーロッパ北極、ロシア北極、アラスカ北極、カナダ北極、そしてグリーンランドと、大きく5つのエリアに分けることができます。とはいえ、一生に一度限りの北極ということでしたら、ノルウェー領スヴァールバル諸島最大の島であるスピッツベルゲン島を起点とするヨーロッパ北極がオススメです。理由は簡単で、もっとも多くシロクマが生息しているエリアなので、出会える確率が高いからです。やはり一番人気のエリアとなっています。

 また、人類との距離というのも大きな違いがあります。南極は寒流に囲まれていることによって、例えるなら冷凍庫化したことで人類を寄せ付けてきませんでした。そのため、現在でも観測隊員しか人はいませんが、北極には古くから人が暮らしてきたという歴史があるということです。南極が人類と隔絶された別世界とすれば、北極は人類が環境に適応してきた極地といえます。

 そして、日本に暮らす私たちも北極とのつながりを感じることができます。それは、地球温暖化の被害者としてシンボル的な存在となっている、シロクマが置かれている状況を目の当たりにしたときです。実際に北極を一緒に訪れた多くのお客さんから「はるか彼方の極地と自分がつながっているのを実感しました。帰国したら小さなことでもできることはやっていきたいと思います」という声を聞きます。

――では、最後の質問です。極地へ何度も行かれている伊知地さんは、ずばりどちらが好きですか?

伊知地 本当に難しい質問ですね(笑)。ちなみに長いことガイドをしてきましたが、実はいまだに『北極に行ってから、南極に来ました』という人に出会ったことがないんです。みんな南極を最初に訪れ、そして北極へと行っています。なので、南極のほうが先に人を惹きつける魅力があるといえると思います。そのため、北極は玄人向けの場所といえるかもしれませんね。僕はどちらも大好きな場所ですが、いつも新たな発見があるのは実は北極です。なので、個人的にはやや北極よりですが、「どっちに行ったほうがいいか?」ということであれば、それは好みとしか言いようがありません。

 ですが間違いないのは、どちらも素晴らしい場所ということです。ぜひ一度は極地に足跡を残してみてください。この記事を見ていただいた方と極地でお会いできる日を楽しみにしています。

――ありがとうございました。

最後に

 毎年、現地が夏にあたる日本の冬に南極の地に立ち、日本が夏を迎えると北極を航海する船の上にいるという伊知地さん。この原稿が掲載される日にはきっと、多くのお客さんと共にペンギンを目の当たりにしていることだろう。

 幸いにも私は南極を訪れたことがある。今までに訪れた国は70を数えるが、「別世界」「絶景」という言葉で選ぶとすれば、断トツで南極だ。まさに地球の最果ての名にふさわしいものだったし、一生に一度の旅先として申し分のない場所だった。だから私は南極のほうは自信を持ってオススメできる。

 しかし、南極未訪問で北極に訪れた友人は、完全に北極の虜になっていた。やはりどちらも素晴らしいというのは、間違いないだろう。とはいえ、無理矢理にでも決着をつけるとすれば、まずは南極、そして一生に二度があるなら、北極というのが現実的なところだろうか。

 ちなみに北極クルーズも南極クルーズも150~200万円が相場。北極点に到達するツアーだと300万円、南極点だと1桁増え1000万円が目安となる。このおいそれとは出せない費用も、極地がまさに一生に一度の旅先だということを物語っている。
(文=多賀秀行/フリー編集者、宿「ANCHOR SITE」オーナー) 

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