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破綻した核燃料サイクル、3兆円税金等投入し続行決定…完成20年遅れ、いまだメド立たず

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再稼動を推し進める安倍政権

 他方、政府は原発を「重要なベースロード(基幹)電源」と位置付け、再稼働を推し進める。福井県の西川一誠知事は17年11月、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に同意した。福井地裁が14年5月にリスクの大きさから運転を差し止めて以降、運転停止が続いていたが、原子力規制委が17年5月、新規制基準に「適合」と判断したのを受けた再稼働だ。

 福井県には廃炉中を含め15基もの原発が集中する。国として、再稼働した原発の安全を保障できるのか。おおい町の隣の高浜町にある関西電力高浜原発3、4号機は、17年に再稼働している。大飯の2基が再稼働すると、重大な原発リスクをもたらす。

 大飯と高浜両原発は13キロメートルほどしか離れていないため、仮に2原発が同時に事故を起こした場合、住民は避難もままならないだろう。内閣府などが大飯原発の事故に備えて策定した広域避難計画は、事故の同時発生を想定していない。共同通信による大飯、高浜周辺市町のアンケートで、対象市町の6割超が「同時事故を想定するべき」と答え、再稼働をめぐる懸念については「事故時の住民避難計画」が最多となった。

 県内15基の原発が、連鎖的に事故を起こす可能性は否定できない。原因は地震・津波ばかりではない。テロの可能性もある。もんじゅの約1万点に上る機器の点検漏れにみられるように、人為的ミスもありうる。

 しかも、再稼働を進めた場合、使用済み核燃料の処理問題をどう解決するのか。最終処分が可能になるまでこれを中間貯蔵施設に保管する仕組みだが、肝心の最終処分場が決まっていない。国は最終処分場を受け入れてくれる自治体の公募を続けているが、いまもって現れてこない。

 電気事業連合会の03年の試算によれば、核のゴミ(高レベル放射性廃棄物)の最終処理を含めた核燃料サイクル事業費は全体で18兆8000億円に上る見通しという。

 東京電力福島第一原発の事故現場の後処理も見通せない。汚染水処理で建屋周辺の土を凍らせて地下水流入を防ぐ、前例のない「凍土壁」をつくったものの顕著な効果は挙がっていない。大雨が降れば流入量が急増する。しかも廃炉作業に入ろうにも、原子炉の内部状況さえ依然つかめていない。今月、2号機で格納容器の底に落ちた融解核燃料が確認されたばかりだ。

 この先、廃炉を終えるまでに8兆円もの費用と30年以上の歳月がかかるという。政府の原発政策は事実上、破綻している状態なのだ。

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