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日本の工作機械業界、空前の繁栄期突入

文=編集部

中国で産業用ロボットの需要が沸騰

 工作機械と並んで日本のお家芸といわれるのが産業用ロボットだ。年間出荷額は世界一を誇る。産業用ロボットの生産額は、ここ数年は7000億円前後だったが、17年は3割増の9000億円となり、18年はそれを上回る1兆円の達成を見込む。

 勢いは、それにとどまらない。稲葉会長は「順調にいけば3~5年で2兆円にいく。需要拡大は今後5年なんてものじゃない。2兆円も通過点だろう」と怪気炎を上げる。

 稲葉氏の強気の見通しの根拠は、中国での需要の回復。人手不足が深刻化していることが主因といわれている。中国は労働集約型産業が多く、かつては安い労賃による人海作戦に頼ってきた。だが高度成長が続いた結果、人件費の高騰や人手不足を招き、省人化対策としてロボット導入が進んでいるというわけだ。

 さらに最近では、製品の質向上の面からロボットを活用する動きが強まっている。製造業の高度化のために国を挙げてロボット導入を進める中国で需要が沸騰している。

 昨年秋には中国市場の需要失速の懸念がささやかれていたのが、まるで嘘のようだ。今では、中国企業による「爆買い」で産業ロボット業界は空前の活況に沸いている。

 株式市場では産業用ロボット銘柄が買われた。自動車向け溶接ロボットに強いファナックの株価は、昨年大納会の12月29日の終値2万7060円から今年1月16日の高値3万3450円へと23.6%も跳ね上がった。ただ、その後は一服状態になっており、24、25日と急落。一時、3万円を大きく割り込んだ。

 溶接や塗装に強く、中国でロボット専用工場をオープンした安川電機は、12月29日の終値4965円から1月18日の高値6120円へと23.2%上昇した。しかし、1月23日の取引終了後に17年4~12月(3Q)の累計決算を発表してから、「材料出尽くし」ムードとなり、24日には急落(5.4%安)の5730円まで下げた。

 産業用ロボットメーカーは、中国の爆買い効果で久方ぶりに我が世の春を謳歌している。それを受けて株価は一時、過熱状態となった。

BusinessJournal編集部

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