
任天堂が昨年3月3日に発売した家庭用テレビゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」。
家庭用ハードとはいっても単なる据え置き機にはとどまらず、携帯して屋外に持ち出すことも可能で、最大8台までのマルチプレイが楽しめるのが特徴だ。そのほか、「Joy-Con(ジョイコン)」と呼ばれる2つのコントローラーを本体から分離させ、片方を遊び仲間に“おすそわけ”して一緒に遊ぶこともできる。
その画期的な仕様で話題を集め、瞬時に大ヒット商品となったスイッチは、昨年12月10日時点で全世界販売台数が1000万台突破と、わずか9カ月で大台に到達している。だが、あまりの人気のゆえに日本では発売直後から品薄状態が続き、「どこの店に行っても売っていない」と途方に暮れる購入希望者が相次いだ。
そんなスイッチだが、昨年のクリスマス頃を境に、入手しやすくなったという声が上がっている。筆者は実際、大手家電量販店から街のおもちゃ店まで、スイッチを取り扱う店に何軒も足を運んだが、確かに多くの店舗で在庫がある状況であった。
また、中古販売店大手のブックオフなどにも足を運んでみたが、こちらもスイッチの在庫は以前よりも目立っていたように感じられた。なかには未開封品のスイッチを取り扱っている店舗もあり、高額転売を画策して大量に買い占めていた“転売屋”たちが、これ以上は手元に置いておいても損だと判断し、一斉に手放したという可能性を、多くの識者たちが指摘している。
そこで、ここ最近のスイッチの在庫状況をブックオフに確認すると同時に、スイッチの生産体制を任天堂に問い合わせた。
ブックオフ、在庫は従来と変わらず?
まず、ブックオフの各店舗で、スイッチの在庫や販売・買取価格は、どのように推移しているのか。
「当社店舗では、日々在庫状況に応じて販売・買取価格が変動しておりますが、スイッチに関しては通常運用の範囲内でございます。在庫・価格の推移につきましては回答を差し控えさせていただいておりますので、ご了承ください」(ブックオフコーポレーション経営企画部広報グループ)
具体的な数値を聞き出すことはできなかったが、スイッチの在庫に大幅な動きは出ていないとのこと。多くのブックオフの店舗では、昨年11月頃までは中古であっても新品の定価とほぼ変わらぬ額で販売されていたようだが、現在でもその中古品の価格は暴落していないということなのだろうか。