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渡辺雄二「食にまつわるエトセトラ」

食品業界のタブー、「キャリーオーバー」問題の実態…悪用で添加物非表示が蔓延の恐れ

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キャリーオーバーを利用した巧妙な「添加物隠し」

 キャリーオーバーで問題なのは、「効果を発揮できるか、できないか」という判断を、食品メーカー自身が行うことです。前述のせんべいの場合、しょうゆに添加されていた保存料が、最終的なせんべいに残っていても、メーカーが「効果を発揮できないほど微量」と判断すれば、製品の原材料名欄に「保存料」と表示されないことになります。

 ところが、実際には微量とはいえ、残ったその保存料が、保存の効果を発揮しているケースが十分あり得るのです。これは、結果的にせんべいに保存料が含まれているということです。しかし、原材料名欄には「米、しょうゆ」という表示しかなされません。つまり、この場合、表示されていない添加物が実際には含まれているということです。

 このキャリーオーバーが、隠れ蓑として悪用されているケースがあると考えられます。たとえば、レトルトスープの原材料にベーコンをすり潰したものを使っていたとします。ベーコンには通常、発色剤の亜硝酸Na(ナトリウム)が添加されています。この亜硝酸Naは毒性が強く、また肉に含まれるアミンという物質と結合して、ニトロソアミン類という発がん性物質に変化することが知られています。

 そのため、メーカーとしてはあまり亜硝酸Naが含まれていることを消費者に知られたくないという面があります。そこで、メーカーでは、レトルトスープに残っている亜硝酸Naは微量であり、効果を発揮しないと判断し、キャリーオーバーということで、原材料名欄に「亜硝酸Na」を表示しないということはあり得るのです。

 しかし、ベーコンをすり潰しても亜硝酸Naはなくならないので、実際には効果を発揮する量が残っていることは十分に考えられるのです。

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