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透明フレーバーウォーター、使い方によっては糖分過剰摂取で肥満の恐れ

文=A4studio

 我々が普段口にする食べ物の多くにも人工甘味料は使用されているわけだから、特別不安に思う必要はないのかもしれない。とはいえ、なんの影響もないわけではないという。

「ブドウ糖は血糖値が上がりやすく、肥満につながりやすいといわれています。たとえば、ご飯にでんぷんというかたちでブドウ糖や食物繊維が繋がって存在しています。唾液や小腸の中に含まれている消化酵素でブドウ糖に分解されて吸収され、血糖値がゆっくり上がるのです。一方、透明飲料などに含まれる液糖は、分解の必要がないのですぐに吸収され、血糖値が急激に上がるもの。一気に血糖値が上がることが肥満につながるといわれているため、太りやすい可能性はありますね」(同)

糖分控えめだからこその落とし穴

 さらに、透明飲料は「糖分が少ない」からこそ、別の問題もあるようだ。南氏は続ける。

「確かに一般的なジュースに比べて糖分は控えめでしょう。ただ、控えめだからといって、逆に別のものを飲み過ぎたり、食べ過ぎたりしては意味がない。海外のいくつかの研究データでは、ノンカロリーや低カロリーの人工甘味料や、それを使った飲料を飲み続けていた人たちを、長年追跡した結果、肥満のリスクが高い傾向が見られると報告しています。人工甘味料そのものが直接影響するという研究報告もありますが、まだまだ明確ではありません。それ以前に、使い方の問題もあるのではないかという意見もあります。カロリーオフだからとついつい、それまでは1杯程度で済んでいたところが毎日2杯飲むようになっていたとか、あるいはコーラは1杯だけれどもスイーツを食べすぎていたとか、そういったことが起こった結果もあるようです。つまり、メンタル的な油断が肥満につながったと考えられるでしょう」(同)

 いつも飲んでいたジュースを透明飲料に置き換えられれば、糖分摂取量は減るだろう。しかし飲み過ぎれば決して健康的なことをしているわけではない。

「イメージとして、透明飲料は甘さ控えめで糖分がほとんど入っていないというイメージを持ちがちかもしれませんが、ゼロではないものもあるので、水と同じ感覚でゴクゴク飲んでいると糖分過剰摂取になってしまう可能性があります。

 また、食生活はトータルで考えなければいけませんので、透明飲料で糖分を抑えていたとしても、別のところで糖分、カロリーを抑えなければ、結局はジュースを飲んでいるのと変わりありません。透明飲料は上手に活用できれば、水分補給の幅が広がります。無意識にではなく、食品表示の栄養成分表などを確認し、自分が何をどれくらい摂っているのかしっかりと意識して、商品を選ぶことが重要だと思います」(同)

 透明飲料は飲みやすい分、ついつい多く飲んでしまうという人もいるだろう。しかし、少量とはいえ糖分が含まれているため、健康のためにも飲み過ぎには注意したいところだ。
(文=A4studio)

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