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『西郷どん』歴史と関係ない時はメチャクチャ面白い!恋愛ドラマを描く今夜の回も必見!

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『西郷どん』公式サイトより

 鈴木亮平が主演を務めるNHK大河ドラマ『西郷どん』の第6回が11日に放送される。前回、相撲対決で藩主の島津斉彬(渡辺謙)に土を付け、無礼だとして投獄されてしまった西郷吉之助(鈴木)。牢屋で謎の先客(劇団ひとり)に出会ったことから、吉之助や周囲の人々の運命が大きく変わっていくようだ。

 藩主の前で取り組みを披露する「御前相撲」を題材とした第5回は、自己最高となる平均視聴率15.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)をマーク。身分は低いものの藩政に高い関心を持つ若者たちの姿を生き生きと描いた。

 鈴木は、堅物で融通が利かない吉之助青年を好演。仲間たちが対戦相手の負傷箇所を攻めろといくら説得しても、困ったような顔をするばかりではっきりと返事をしない。普通なら美談になりそうな場面だが、吉之助にはどうしても勝たなければならない使命がある。優勝して斉彬と対面し、前藩主に罰せられた人々の赦免を願い出るために御前相撲に臨んでいるのだ。

 いくら言っても聞かない吉之助に仲間たちはイライラとしていたが、見ている視聴者としてはおもしろい。このまじめで一本気な性格が、この先の彼の行動にどんな影響を与えていくのだろうかと期待も膨らむ。

 史実の西郷隆盛は、時に目的のためなら手段を選ばない姿勢を見せたが、あえてそれとは正反対の人物像を描いたことで生まれるドラマもありそうだ。本当は卑怯なことが大嫌いなのに、大義のために卑怯なことをせざるを得なかった――というストーリーなら、西郷の葛藤や苦悩が描かれることは必然で、ドラマに深みが生まれることは間違いない。

 後に篤姫となる於一役の北川景子も良かった。ビジュアルが姫にぴったりなのはわかり切っていたが、天真爛漫な姫役が見事にはまっている。隣に座った姫とお菓子を賭けて無邪気に笑ったり、斉彬と対戦する吉之助のことを空気も読まずに大声で応援したりするのだが、北川が醸し出す“お嬢様感”がすごい。何ひとつ苦労したことがなく、下々の者たちの暮らしなど想像もつかないのだろうなと、リアルに感じさせてくれた。

 よくよく考えると、ストーリーの中で欠かせないのは、最後に吉之助が投獄されたことだけで、あとは特に何も起きていないのだが、視聴者の反響は藩主の座をめぐる対決が描かれた第4回よりもよっぽど第5回のほうが良かった。

 とはいえ、これで今年の大河ドラマが軌道に乗ると考えるのは早計だ。脚本の中園ミホ氏はこれまでの回で、政治が絡む話をしっかり膨らませて描くのが苦手であることを露呈しているからだ。第5回が好評だったのも、裏を返せば政治が一切絡まない話だったからといえる。

 公式サイトに掲載されたあらすじによると11日放送の第6回は、どうやら恋愛パートになるようだ。中園氏が苦手な政治がらみの話ではなさそうなので、きっと今回もうまくまとめてくると思われるが、「政治が絡まない回はおもしろい」という大河ドラマが、果たして大河ドラマといえるのだろうか。
(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

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