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超高収益JALへの「特別待遇措置」…法人税減税、借金5千億棒引き、46万人の株主に損失

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JALの企業体質は改善されたのか

 JALは11年3月、会社更生手続きを終結。12年9月、2年7カ月ぶりに東証1部に再上場した。会社更生法の適用を受け、企業再生支援機構からの3500億円の公的資金が注入された。欠損金の繰り越しが認められており、法人税が減免される。18年度まで受ける予定の優遇枠は1350億円程度。至れり尽くせりの優遇措置で、JALは世界でも屈指の収益力を誇る航空会社に生まれ変わった。

 JALは多くの犠牲の上に立って再生できた。100パーセント減資によって、時価総額3000億円相当の株券が紙くずとなり、その影響を受けた46万人の株主がいた。5215億円の債権放棄を迫られた銀行団や、リストラされてJALを去った1万6000人の従業員がいた。

 業績のV字回復を果たせたということは、その分、誰かにしわ寄せがいったということだ。この事実を忘れて、さも独力で再生できたかのような態度を取ることは、厳に慎まなければならない。稲盛氏が最も懸念していたのは慢心である。

「日航はつぶれた会社です。みなさんがおかしかったからつぶれたのです」

 10年6月のリーダー研修会の冒頭で、稲盛氏はこう言い放った。JALの繁栄は、この時の危機意識をどこまで強く、長く持続できるかにかかっている。

 17年4月、JALは国土交通省の監視を離れ、独り立ちした。だが、「親方日の丸的な体質」に戻らないという保証はない。経営破綻に追い込まれた最大の原因は、歴代経営陣や社員が「最後は国が助けてくれる」と高を括っていたことだ。収益回復のメドはついたが、企業体質が変わっていなければ元の木阿弥だ。

 赤坂新体制の試金石は、羽田国際線の発着枠争いだ。増枠をめぐってANAホールディングス(ANA)とガチンコ勝負になる。

 安倍政権は、民主党政権時代の成果のひとつであるJALの再生に厳しい姿勢を取り、注文をつけてきた。ANAに対するシンパシーのほうが強い。安倍政権の重要閣僚は、首相以下、路線があってフライトの時間さえ合えばANAに搭乗する。

 ANAに羽田の増枠争奪戦で完敗するようなことがあれば、政権・官界工作をお手のものとする経営企画部門は復権へののろしを上げるだろう。
(文=編集部)

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