ヤフーの業績は堅調だが、置かれた状況は厳しい。創業事業である検索サービスではグーグルに完敗し、主力の「ヤフオク!」もメルカリに追い上げられている。新興勢力に凌駕される「老舗」といった状況だ。

 その危機感が、川邊氏の「データ会社になる」発言につながっているとみる向きもある。データ会社になるとは、具体的にどういうことか。川邊氏は、ネット広告やECなど、すでにある事業のデータを活用して、他社に対するソリューションビジネスなどを構想しているという。ソリューションビジネスとは、顧客の業務上の要求や課題を分析・把握し、それを提案するための取り組みを支援する業務を指す。

 川邊氏は2月6日、今後の事業計画を発表した。

 企業や自治体と組んで、ビッグデータを活用する実証実験を本格的に始める。メーカーが持つ購買データなどとヤフーのサービスの利用履歴を組み合わせることで、より正確な消費者像を特定。新商品開発や効率的な行政サービスの運用に生かす。

 ヤフーはこうした企業間データ連携の取り組みを19年度に事業化する。これまでヤフーのニュース検索、ECなどの利用履歴は、同社の営業ツールとして利用者に合わせたコンテンツを紹介するためにだけ使われていた。

 今までは、データの強みを生かせていなかった。今後は外の企業にデータを開放することで、次の事業の柱にする。これが川邊氏の描く「データ会社になる」の意味とみられる。

 ちなみに、宮坂氏は社長退任後、新たな挑戦に乗り出す。新会社「Zコーポレーション」を設立し、代表に就任。ヤフーとは別組織で新規事業を開拓する。社名のZには「Y(ヤフー)の次」という意味を込めたという。
(文=編集部)

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