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コンビニ店員に多大なストレス?厄介な「成人誌」問題…ミニストップ全店舗撤去の真の狙い

構成=長井雄一朗/ライター
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成人誌の販売中止、売り上げへの影響は?

――先進国である日本のコンビニで、子どもの目の届くところに成人誌が置かれている状況を「異常」とする声もあります。

中山 町の書店が少なくなり、一方でコンビニエンスストアが増え、本を買う場所が少なくなったことでコンビニエンスストアも多くの雑誌や本を取り扱うことになり、「本の購入場所」としての地位を確立した歴史があります。そのような時代の流れのなかで、成人誌の取り扱いも始まっています。

 私見ですが、韓国に4年ほど勤務した経験があるので、確かに現在の状況については海外ではあり得ないと思います。書籍については、最近はウェブでの購入が増えている一方で、リアル店舗はウェブに不慣れな高齢者向けの販売チャネルとして存在しています。おそらく、今後も大なり小なりそうした役割は残るのではないでしょうか。

――今回取り扱いを中止した成人誌の定義と、ほかの雑誌への影響についてはいかがでしょうか。

中山 成人誌の定義は日本フランチャイズチェーン協会の自主基準に基づいています。各都道府県の指定図書類および出版倫理協議会の表示図書類は取り扱いません。それ以外の雑誌については、各都道府県青少年保護育成条例で定められた未成年者(18歳未満者)への販売・閲覧などの禁止に該当する雑誌およびそれらに類似する雑誌類を「成人誌」と定義しています。この範囲を拡大するか否かは、まだ決定していません。

――成人誌の取り扱い中止による販売面への影響はありますか。

中山 金額ベースでの影響は軽微です。また、加盟店からの賛同も得られており、反対の声もいただいておりません。加盟店の従業員には女性や外国人の方々もいます。その方々から、「成人誌の取り扱いは非常にストレスがたまる」という声が上がっていました。

 雑誌類は夜間に納品されますが、今は夜勤の従業員にも女性が増えているため「並べるのが嫌だった」という声もありました。また、成人誌を購入するお客さまのなかには女性従業員の反応を見ることを趣旨としているケースもあり、それらが女性従業員のストレスにつながっていました。

 また、元従業員の方からも「本音を言えば、成人誌の取り扱いは大きなストレスだった」という声をいただいています。そのため、今回の措置は従業員の定着率向上にも寄与するものと感じています。

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