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東京の人口集積度、インド・デリー以上で世界ダントツに…転入超過に歯止めかからず

文=山田稔/ジャーナリスト
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国連発表の「世界都市ランキング」でも東京は断トツ

東京の人口集積度、インド・デリー以上で世界ダントツに…転入超過に歯止めかからずの画像2輝くのは都心だけ(港区内の夜景)

 東京圏の一極集中ぶりは世界的に見ても群を抜いている。

 国連の「The World’s cities data booklet」(16年)は、世界の人口の半分以上は都市部に集中していると指摘している。隣接する市街地まで境界線を広げた「都市的集積地域」という概念で巨大都市のランキングを発表した。トップ10は以下の通り(数値は四捨五入)。

1.日本・東京…3814万人
2.インド・デリー…2645万人
3.中国・上海…2448万人
4.インド・ムンバイ…2136万人
5.ブラジル・サンパウロ…2130万人
6.中国・北京…2124万人
7.メキシコ・メキシコシティ…2116万人
8.日本・大阪…2034万人
9.エジプト・カイロ…1913万人
10.アメリカ・ニューヨーク…1860万人

 東京の3814万人というのは、冒頭の総務省データ(人口移動報告)における「東京圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)」の人口とほぼ同じだ。つまり、「グレーター東京」といったイメージなのだと推測できる。そのスケールは、世界の都市圏を圧倒して断トツなのである。

全国の市町村の4分の3が転出超過

 東京の人口が膨れ上がる一方で、地方の衰退が止まらない。転出超過は40道府県に上り、全国にある1719市町村のうち転出超過は1311と全体の76.3%。転出超過が多い自治体は、北九州市2248人、堺市2211人、長崎市1888人、那覇市1537人、神戸市1507人となっている。道府県別では、福島県8395人、兵庫県6657人、北海道6569人、新潟県6566人、青森県6075人の順。福島県は15年以降3年連続で転出超過数が前年よりも増加している。

 政府は「地方創生」を強調し続けているが、状況は一向に改善されていない。

 政府は東京23区にある大学の定員増を原則10年間禁止する法案を通常国会に提出する構えだ。地方からの若者流出を食い止めるためだが、そんな小手先の対策では話にならない。首都機能の移転、分散といった抜本的な対策に手を付けないことには潮流は変わらないだろう。

 東京一極集中の打開策としての首都機能移転構想は半世紀以上も前からあり、1992年には「国会等の移転に関する法律」が成立したが、現時点では文化庁や消費者庁に移転の動きがある程度。高度情報化社会の時代に、東京にすべての機能が集中する必要はない。観光政策にしても、単に外国人客を呼び込むだけでは弱い。インバウンド増を地方活性化につなげる有効な政策プランを実行できるのか。

「地方創生」というお題目を唱えるだけでなく、実効性のある抜本的な政策が急務となっている。

 今年は明治維新から150年。ドラスティックな改革が必要になっていることは間違いない。
(文=山田稔/ジャーナリスト)

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