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確定申告する人は必読!税務調査で調査官を論破&勝利したギャンブラー

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ギャンブラーの逆転勝利!

 さて、調査対象者は、ギャンブルを生業としているとは思えないほど、とても真面目に記帳していました。青色申告の要件を満たすような帳簿の作成はなかったものの、毎日の換金金額、投入金額、出玉数、入店時間、退店時間、台の種類、台の番号、店舗を記録し、継続的な利益を得られるような独自の分析を行っていました。調査で問題にあったのは、貯玉の取扱いです。

 調査対象者が作成した記録を確認すると、一日の出玉数と収入金額に乖離がありました。調査対象者は、出玉をその日の終わりにすべて換金しているわけではなく、カードに貯玉し、それを翌日以降に持ち越すことが多々あったのです。例えば、10万円分の出玉があったとしても、翌日にまた打つのだから、8万円分だけ換金し、残りは翌日使うということが多々あったわけです。

 これについて調査官は、本来は収入として計上すべきところを除外して、恣意的に所得金額を調整していると主張しましたが、調査対象者は、貯玉が増えたことは、速やかに所得の増加とはならない、株式で言う「含み益」と同じだと主張しました。

 これについては、調査官も未熟だったのだと思います。日々の貯玉に関しては、争うことなく、12月31日時点での貯玉に関して指摘するのが正しいはずです。年末に棚卸しの在庫となっている貯玉分を、その年の収入とすべきかどうかについては争う余地があるからです。

 調査対象者は、毅然とした態度で自らの考えを変えることなく粘り強く調査官を説得。その結果、調査官は持ち帰って上司と相談することにしました。現在のパチンコの「三店方式」を鑑みると、パチンコ玉をカードに替え、そのカードをパチンコ店の外にある別の店舗で売却する方式では、換金していない貯玉は、棚卸資産になる可能性があります。

 結局この調査では、調査対象者の主張が認められ、申告是認となりました。論拠を持って、自らの考えをはっきりと伝えれば、税法の知識がなくとも税務調査に勝てることもあるという事例です。
(文=さんきゅう倉田/元国税職員、お笑い芸人)

●さんきゅう倉田
 大学卒業後、国税専門官試験を受けて合格し国税庁職員として東京国税局に入庁。法人税の調査などを行った。退職後、NSC東京校に入学し、現在お笑い芸人として活躍中。昨年12月14日、処女作『元国税局芸人が教える 読めば必ず得する税金の話』(総合法令出版)が発売された。

「ぼくの国税局時代の知識と経験、芸人になってからの自己研鑽をこの1冊に詰めました。会社員が社会をサバイバルするために必須の知識のみを厳選。たのしく学べます」(さんきゅう倉田)

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