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若い世代のために、保険料を半分にした保険会社創業者の想い

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若い世代のために、保険料を半分にした保険会社創業者の想いの画像1※画像:『京都大学の経営学講義II』(川北英隆、奥野一成編著、ダイヤモンド社刊)

 2017年4月――。京都大学経済学部で200人を集める人気講義が始まった。2014年から京都大学で開かれている「企業価値創造と評価」という特別講義だ。

 本講義の最大の特色は、毎年日本を代表する一流企業の経営者が登壇し、学生向けにその経営哲学、経営戦略について自由に述べる点にある。

 本講義を書籍化したのが『京都大学の経営学講義II 一流の経営者は、何を考え、どう行動し、いかにして人を惹き付けるのか?』(川北英隆、奥野一成編著、ダイヤモンド社刊)だ。 本書はシリーズ書籍となっており、2016年度の講義は『京都大学の経営学講義 いま日本を代表する経営者が考えていること』(川北英隆、奥野一成編著、ダイヤモンド社刊)に収録されている。

 2017年度の講義では、サントリー、ピジョン、セブン銀行、ライフネット生命保険、不二製油グループの各経営トップが登壇。本書にはさらに学生との質疑応答まで収録されている。

■60歳で起業。アメリカにもヨーロッパにもない「インターネット生保」に踏み切る

 2017年7月6日(木)第12回目の講義。同年6月に会長職を退任したばかりのライフネット生命保険・創業者の出口氏は同社を創業した想いを赤裸々に語った。

 出口氏がライフネット生命の前身ネットライフ企画を設立した2006年、すでに日本の1世帯あたりの所得は560万円ほどにまで落ちていた。10年前の1996年に比べると約100万円の差だ。また、さらに年齢別に世帯所得を見ていくと、特に20代の世帯収入が365万円と、若い人ほど貧しいという事実が浮かび上がってきた(厚労省調査より)。

「若い人が貧しいのだったら、保険料を半分にして、安心して赤ちゃんを産んでもらおう」

 そう考えた出口氏は、60歳で開業。インターネットを活用した生命保険を広げることで、晩婚化、少子化の解消に貢献してきたのだ。2017年6月の退任以降もネット生保の先駆的存在として新たな試みに挑戦している。

■社会で活躍するすべての人への道しるべとなる講義録

 上記の例のように、5人の一流の企業経営者に戦略や哲学を語ってもらい、聞き手が肌身で理解する、「日本を代表する経営者たちの講義」を収録した本書は、実際に講義に出席しているような臨場感に溢れ、さまざまなビジネスへのヒントや、これから起業しようとする人へのメッセージも込められている。

 また、機関投資家の代表として農林中金バリューインベストメンツ常務取締役(CIO)の奥野一成氏、研究者代表として京都大学名誉教授の川北英隆氏による講義も収録。さらに、各章末には、長期投資家の視点からの企業評価として、農林中金バリューインベストメンツによるコラムも付記されている。

 トップ経営者・機関投資家・最高峰の研究者が、「企業価値」についてそれぞれの想いを語った本書は、経営者はもちろん、向上心溢れるビジネスパーソン、情熱をもってこれから社会に出る若者たちへの力強いエールとなるはずだ。
(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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