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『BG』はどこまでリアル?主人公の設定、警護の流れ、「誤差なし」…

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 島崎も「ボディーガードは一度でもミスしたら終わり」と語っているが、仕事を干される雰囲気はまったくない。

 なかでも最大の脚色は、島崎たちが毎回口にする「誤差なし」というセリフだ。時代劇を筆頭に、昔からドラマには『家政婦のミタ』(日本テレビ系)の「承知しました」や『ドクターX~外科医・大門未知子~』シリーズ(テレビ朝日系)の「私、失敗しないので」など、主人公に決めゼリフを設定するものが多い。『BG』の「誤差なし」も、その文法にのっとったもののようだ。

「警護を開始する際に、チームメンバーが集まって腕時計の時間を確認し、『誤差なし』と言うシーンがありますが、これは通常は行いません。仮に時計が1~2秒ずれていても、警護の業務にはあまり影響しませんので……。ただ、軍隊では、この『誤差なし』を実施している部隊もあると聞いています。おそらく、それを参考にしたのではないでしょうか」(同)

飲み食いすら制限される、ボディーガードの実態

 そもそも、小山内氏によれば、ボディーガードは我々の想像以上に体力的にも精神的にも負担が大きい仕事だという。

「警護中は、自分の都合で食事をしたり、休憩を取ったり、トイレに行くことはできません。業務中は、コーヒーやお茶などの利尿作用があるものを口にするのは避け、真夏でも少しずつしか飲まないくらいです」(同)

 ただし、知力と体力と集中力が要求される仕事のため、タイミングを見て「カロリーメイト」のような携帯食を摂る。少し時間が空けば、空腹でなくても食事を摂り、たとえ行きたくなくても必ずトイレに行く。

 さらに、警護対象者のスケジュールに合わせて寝起きするため、警護が長期間に及ぶ場合は睡眠時間が減るなど、自身の体調管理が重要になってくる。仕事中は警護対象者の行動と意向がすべてに優先するわけだ。

「私のカバンに入っているのは、依頼者が必要とするものがほとんどです。たとえば、緊急時のメディカルキットやサインをする際に使うペン、夜道で足元を照らすためのライトなどです」(同)

 では、そんな過酷な仕事を小山内氏はなぜ続けているのか?

「警護が終わり、VIPから『ありがとう』と言われる瞬間にやりがいを感じるからでしょうか……。ただ、ボディーガードは精神的にも肉体的にもつらい仕事です。生半可な気持ちでやれるものではないです」(同)

 本物のボディーガードの仕事を知った上で今後の『BG』を見れば、また違った楽しみ方ができるかもしれない。
(文=真島加代/清談社)

●取材協力/小山内秀友(おさない・ひでと)
IBA(国際ボディーガード協会)・副長官兼アジア地域統括責任者。AISP(国際セキュリティプロフェッショナル協会)・副会長、株式会社CCTT・CEO。CIBG(国際ボディーガードライセンス)やCIBGI(国際ボディーガードインストラクターライセンス)を持ち、海外の著名なアーティストやアスリート、政府要人などの警護を行い、現在も現役のボディーガードとして活躍。海外の警察や軍隊などへの指導も行っている。

●「株式会社CCTT

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