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40~50代の「老前破産」が激増…「人並み」は高嶺の花に、投資など絶対NG?

構成=小野貴史/経済ジャーナリスト
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――本書でも指摘されていますが、40~50代は給料が上がらない一方で住宅ローンや子どもの教育費が重なり、経済的に厳しい世代です。さらに、年金支給が先送りされるとなれば、投資どころではない人が多いはずです。

荻原 本書で詳述していますが、家庭によっては子どもが“不良債権”になってしまうケースもあります。また、50代の主婦のなかには、ブランド好きで働くことを嫌がる“バブル奥様”も多いですね。しかし、今は家族みんなで協力し合わないと家計をやりくりするのが難しい時代です。

 バブル崩壊後、企業は借金を減らして現金を増やしました。そのため、今や多くの企業が内部留保を溜め込んでいて財務状況はピカピカです。しかし、一般家庭は真逆。国策で家を買わされて山のような借金を背負わされて、家計はカツカツなのが実情です。特にデフレ下では、現金を持っておくのが一番有利。そのため、「一般の家庭も借金を減らして現金を増やすように」と言い続けています。「投資で増やす」という発想は持たないほうが賢明です。

安倍政権が続く限りデフレ脱却は無理?

――年金政策にもよりますが、今の40~50代は75歳ぐらいまで働き続けなければならないかもしれません。そうなると、今のうちにキャリアプランを考えておいたほうがいいのでしょうか。

荻原 キャリアプランというよりも、「いかに健康で働き続けることができるか」を考えるべきでしょうね。会社には65歳まで勤められますし、それから起業してもいいわけです。程度の差こそあれ、これからは一生働かなくてはいけなくなるでしょう。有償のボランティアをやるのもいいですし、何かしら収入を得る手段を持っておくと安心だと思います。

――クラウドソーシングの企業に取材すると、登録人材への平均報酬は月額で5万~15万円だそうです。本書では「定年後にクラウドソーシングで収入を得るのも選択肢のひとつ」という提言がありますが、定年後も毎月10万~15万円を稼ぐことができれば、経済的に安定するのではないでしょうか。

荻原 そのぐらい稼げれば、だいぶ楽になるでしょうね。クラウドソーシングでの仕事なら地方に移住してもできますし、選択肢は広がると思います。そういったことを視野に入れて、現役の間に定年後も稼げるスキルを身につけておくのもいいかもしれません。

『老前破産 年金支給70歳時代のお金サバイバル』 給料が上がらない、ローンが終わらない、子どもの将来が見えない、残業カットに増税、年金支給は先送り――ああ、お先真っ暗!「老後破産」などまだ“マシ”だ。「65歳まで働けばなんとかなる」「退職金で借金は帳消しにできる」「家を売れば老人ホームに入れる」こうした従来の“常識”はもう通用しない。やってみれば怖くない、家計立て直しの全て。 amazon_associate_logo.jpg

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