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岡田正彦「歪められた現代医療のエビデンス:正しい健康法はこれだ!」

糖質制限ダイエット、「効果が高く、安全」の根拠否定…重大な健康被害リスクも

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ダイエットに王道はない

 では、なぜ糖質(正しくは炭水化物)を減らすと、健康に悪影響がでるのでしょうか? その理由についても研究が進んでいて、ひとつのメカニズムとして以下のように考えられています。つまりエネルギー源である糖質が体内で不足してくると、燃焼材料を補うため脂肪が急速に分解し、その過程で活性酸素などの悪玉物質が放出され、体内のさまざまな細胞を傷害してしまうから、ということです。

 低糖質ダイエットを推奨している人たちの主張は、「やせる効果が格段に高く、安全」というものですが、その根幹が完全に否定されてしまったことになります。低糖質ダイエットは最新の方法とも宣伝されていますが、実は150年も前から存在していて、世界的に流行り廃りを繰り返してきたものです。この点でも、低糖質ダイエットを主張する人たちの言葉は正確性を欠いています。

 糖質制限ダイエットを主張している専門家が拠り所のひとつとしている論文は、わずか24人のボランティアを半年間だけ追跡し、2つの検査値が少しだけ改善することを示したものにすぎません【注4】。

 最近のNHKニュースでも、「ある牛丼チェーンで低糖質メニュー登場!」などとブームを歓迎するかのような放送がなされていました。しかし低糖質ダイエットは、他のダイエット法と比べて減量効果は高くなく、しかも重大な健康被害をもたらす危険なものであることを認識すべきでしょう。ダイエットに王道はないのです。
(文=岡田正彦/新潟大学名誉教授)

参考文献
【注1】Gardner CD, et al. Effect of low-fat vs low-carbohydrate diet on 12-month weight loss in overweight adults and the association with genotype pattern or insulin secretion: the DIETFITS randomized clinical trial. JAMA 319(7); 667-679, 2018.
【注2】Noto H, et al. Low-carbohydrate diets and all-cause mortality: a systematic review and meta-analysis of observational studies. PLoS One 8(1); doi: 10.1371, 2013.
【注3】Lagiou P, et al. Low carbohydrate-high protein diet and incidence of cardiovascular diseases in Swedish women: prospective cohort study. BMJ 344; doi: 10.1136, 2012.
【注4】Yamada Y, et al. A non-calorie-restricted low-carbohydrate diet is effective as an alternative therapy for patients with type 2 diabetes. Intern Med 53(1); 13-19, 2014.

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