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ユニクロの大学1年生「内定」は広がる?2年間研修→内定辞退のリスクも

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 一方で、企業にとってのデメリットとは何か。

「デメリットは、就活生にとってのメリットと表裏一体でもありますが、内定を辞退される可能性がある点です。たとえば、今回、大学1年生採用制度を導入するサツドラが、大学1年生を採用し、2年間研修をしっかり行ったとします。

実はその学生が、他の企業からすると非常に魅力的な人材に映るのです。社会人としての人材教育をしっかり受けているわけですからね。同業社であっても、まったく無関係の企業であっても重宝されるでしょう。すると、なかにはサツドラよりも良い条件を提示して引き抜こうとする企業も出てくるわけです。

 一応、法律上、正式な採用内定通知が出せるのは大学4年生の10月以降ですから、それまでは内々定という扱いになります。もちろん、内定であっても内々定であっても辞退することは基本的に認められていますし、企業側は辞退されたからといって研修費用を請求することはできません。

 つまり、学生は内定、内々定を辞退することで不利益を講じることはないため、迷わず条件の良い企業に寝返る可能性は十分あり得るのです。そうなると、せっかく労力とお金もかけた人材教育が無駄になるのですから、企業にとっては大きな損失になるでしょう。要するに、この大学1年生採用制度は、企業側のリスクが非常に高いのです」(同)

 企業にとってはハイリスクな採用制度。そこまでのリスクを冒しても、企業はこのような採用制度を実施するのは、なぜだろうか。

「これはあくまでも私の推測ですが、大学4年生から採用を始めて、大学卒業後に内定者研修を行うのは遅すぎると考えているからでしょう。かといって、大学3年生でインターンシップを行ったところで、それは同業他社、あるいは他の業界も含めて多くの企業が行っている。ということであれば、インターンシップを飛び越えて、大学1、2年生から内々定を出すのもアリだと考えたのではないでしょうか。

 ただ、このような発想には、おそらく多くの企業が一度は行きつくはずです。ネスレは例外ですが、ファストリとサツドラには小売り流通という共通点があります。また、実はアパレル大手のGAP JAPANも同様の採用制度を導入していた時期があるのです。

 昨今、小売り流通は、アルバイト不足が深刻化しています。そこで、大学1年生採用制度を導入することで、アルバイトの確保にもなります。一石二鳥と考え、サツドラはこの制度を始めるのではないかと考えています。

 とはいえ、そもそもこの大学1年生採用制度は、新しいようで古い話なのです。ファストリとネスレよりずっと以前の02年に、GAPは大学1年生採用制度を取り入れていました。しかし、結果的にうまくいかなかったのか、05年には制度を終わらせているのです」(同)

 13年の時点で「ファストリがユニークな採用方法を開始した」などと大きく報道されたが、GAPはその10年以上前にすでに実施し、数年でひっそりと終了させていたのだ。

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