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【森友】8カ月の国策勾留か…籠池氏が味わう「非人道的」拘置所生活、人質司法の実態

文=深笛義也/ライター
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 午後5時から安息時間。この時間から布団を敷いて横になっていい。成田空港反対運動では、反対派農家の農作業の手伝いをし、夜は会議をするなど、睡眠時間5時間ほどで肉体的精神的にもきつい日々を過ごしていた。警察署では夜でも取り調べに呼び出され、「朝までやってやる」「まいったと言うまでやる」と言われたこともあった。起訴されてしまえば、取り調べはない。

 その時ラジオでは、森繁久彌が「この先、何回桜が見られるのだろう」と、のんびり話していた。布団の中でそれを聞いていると、とても安らいだ気持ちになった。午後9時が就寝時間で、灯りは暗くなる。

冷房がない

 起床は午前6時50分だ。9時から眠っていたので、それより早く目が覚めた。布団を畳んで起きていたら、「何してる!? まだ起床時間ではないぞ!」と怒られた。外の社会生活では、起床時間というのはそれまでに起きるということだが、勾留生活では、それまで寝ていなくてはいけないということなのだ。これは寝ていてくれたほうが、管理がしやすいからだろう。

 午前7時20分に点検があり、7時30分から朝食。昼食は正午から。食事は懲役囚が運んでくる。おそらくは模範囚なのだろうが、「俺は捕まるまでロールス・ロイスを乗り回して、クルーザーも持っていたんだ」などと話しかけてくる者もいた。

 午前と午後に1度ずつ屋外の運動場に出される。看守を中心に半円形に広がった場所が、放射状に壁で仕切られている。3.5メートル×2メートルほどの広さ。かろうじて走ることはできるが、時間は15分だ。

 1日の運動時間が計30分では、身体がなまってしまう。房内で腕立て伏せ、腹筋運動をしていたら、「何してる!? 座ってないとダメだ!」と看守に怒られた。房内にいる時は、机の前に座っていなくてはならないのだ。刑罰ではなく身柄を確保されているだけなはずなのに、人間生活に必要な運動ができないのだ。だが、看守はずっと見ているわけではなく巡回している。それまでと同じように運動をして、看守の足音が近づいてきたら止めることで対処した。

 机の前に座っていなければならないので、できるのは読書と勉強、手紙を書くくらいだ。懲役囚がワゴンで運んでくる本から選べる「官本」というものもある。自費で買うのが「私本」だ。刑務所の書店から発注してくれるので、国内で販売されている本なら、どんなものでも買える。脱獄の仕方、監獄組合のつくり方を書いた本などは入れられないが、そうした類いのもの以外に規制はない。

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