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全国から福岡市へ人も企業も大移動しているワケ

文=山田稔/ジャーナリスト
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人も企業も福岡に流れる人気の秘密

 福岡市のパワーを物語るのは、人の流れだ。3月1日現在の推計人口は157万1067人で、前年同月比1万3965人の増加。1989年の人口は122万人強だったから、約30年間で35万人以上増えたことになる。

 2010年10月から15年10月までの5年間の人口増加数は7万4938人で、20政令指定都市中1位。人口増加率は5.12%増で、政令市平均の約5倍となっている。15年の総人口に占める10代、20代の若者が占める比率は22.05%で、これまた政令市トップである。17年の人口移動報告でみても、福岡市は転入超過8678人と全国の自治体で4位となっている。人が確実に流れてきているのだ。

 経済活動も活発だ。福岡市というと、かつては札幌と並び「支店経済都市」のイメージが強かった。しかし、14年に国家戦略特区に選定されたこともあり、流れが変わってきている。

 特区に選ばれてから福岡市は、創業支援拠点の「スタートアップカフェ」を開設、スタートアップを対象にした法人減税制度や創業関連保証の拡充といった創業支援事業を行うなどの取り組みを行っている。15年度の開業率は7.04%となり、政令市と東京23区の21大都市中トップとなっている。もっとも、廃業率も5.07%とかなり高めである点も見過ごせない。

 また、起業者に25歳から34歳の若者が多いことも特徴。こちらは12年と少々古いデータだが、福岡市の起業者総数に占める若者の割合は12.3%で、21大都市中のトップである。

 企業誘致件数も高水準だ。12年度は35社だったのが、翌年度以降は53社、52社、62社、58社と4年連続で50社を突破。5年間で1万1638人の雇用を創出した。福岡市内に新たな拠点を進出する事業者に向けた「土地交付金制度」などが後押ししているようだ。

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