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六代目山口組で関西ブロックが再編…二代目兼一会移籍で関西の勢力図に異変か?

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新たな組織改革が明らかになった六代目山口組(写真は、神戸市灘区にある総本部)

 五代目体制を1989年に発足させた山口組では、翌年1990年にブロック制度を導入させている。

 ブロック制度とは、簡単にいうと、全国各地の傘下組織を地区ごとに統治していくというもの。適切な規模に分割された地区組織(ブロック)に一定の権限を委任し、巨大化した組織の運営を分散させることで、合理的、効率的に統治を行うようにするものだ。この制度の導入で山口組では、些細な案件などはいちいち総本部で協議しなくとも、全国を7つに分けた各ブロック内で解決することができるシステムが構築されてきていた。

 ブロック制度は六代目体制になってからも継続されており、毎月一回、ブロック会議が開催されている。

 そうしたなかで、2015年に起こった六代目山口組分裂だったわけだが、その波紋を受けるかたちで2016年2月には、これまでのブロックを大幅に改編する人事を行っていたのだ。

 この時、特に大きく注目されたのが、大阪北ブロックと大阪南ブロックを合併させた関西ブロックの誕生だったのではないだろうか。ヤクザ事情に詳しいジャーナリストが分析する。

「神戸を拠点とする四代目山健組が中心となって断行された神戸山口組結成時、その勢力は、阪神間や大阪を中心とした関西では絶大なものがありました。関西では神戸山口組が六代目山口組を押している、と捜査関係者でも見ていたと聞きます。その勢力に対抗するかたちで、六代目山口組でも大阪北と大阪南のブロックを合併させ、組織力を集中させることで、非常時には迅速に動けるように備えていたのではないでしょうか」

 その合併されていた関西ブロックがここへ来て、再び北と南の2つのブロックに分かれたというのだ。これについて、捜査関係者はこのような見方を強めている。

「おそらく大阪ミナミに地盤を持つ、二代目兼一会が神戸山口組を抜け、六代目山口組に復帰したことが関係しているのではないか。二代目兼一会が、六代目山口組傘下の極心連合会へ加入したことで、ミナミの勢力図は大きく変わった。ただ、それが即、緊迫状態につながっているかといえば、必ずしもそうではない。ヤクザへの取り締まりが強化されるなかで、いがみ合っていても仕方ないことは現場になればなるほど理解している。上部団体の意向とは別で、シノギといった面では共存しているケースも決して少なくない。なんにしても、六代目山口組では、関西ブロックが強化されたので、再び北と南に分けても非常時には十分に対応できると判断したのではないか」

 確かに、関西ブロックに加盟する二次団体が増えたわけでもないのに、再び同ブロックを北と南に分けた背景には、捜査関係者が指摘することがあるのかもしれない。

 分かれた関西ブロックでは、北ブロック長を六代目山口組若頭補佐である二代目健心会・江口健治会長が務め、南ブロック長には同じく若頭補佐である四代目倉本組・津田力組長が就いた。所属する二次団体は共に8団体。北ブロックには、「二代目健心会」「三代目一会」「三代目織田組」「二代目中島組」「淡海一家」「極粋会」「六代目早野会」「二代目章友会」。南ブロックには、「極心連合会」「四代目倉本組」「三代目一心会」「秋良連合会」「二代目中西組」「四代目吉川組」「朋友会」「二代目大原組」が所属している。

 六代目山口組では、混沌とする分裂劇に終止符を打つための動きがあると囁かれている一方、二代目兼一会加入をきっかけに、六代目陣営と神戸陣営で再び引き抜き合戦が活発するのではないか、という噂も出ているという。

 当局による厳しい取り締まりを前に、派手な抗争事件こそ起きていない。だが水面下では、それぞれの山口組が組織を改革させながらも、体制の強化に動いているようだ。
(文=沖田臥竜/作家・元山口組二次団体幹部)

●沖田臥竜(おきた・がりょう)
元山口組二次団体最高幹部。2014年、所属していた組織の組長の引退に合わせて、ヤクザ社会から足を洗う。以来、物書きとして活動を始め、『山口組分裂「六神抗」』365日の全内幕』(宝島社)などに寄稿。著書に『生野が生んだスーパースター 文政』『2年目の再分裂 「任俠団体山口組」の野望』(共にサイゾー)。最新刊は『尼崎の一番星たち』(同)。

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