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永濱利廣「“バイアスを排除した”経済の見方」

アベノミクス下で、家計の交際費等が減っている本当の理由

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消費者心理とも関係する家計のつきあい費


 以上のように、昨秋以降の株価上昇とともに家計における「つきあい費」の支出金額は増えている。しかし裏を返せば、たまたま近年に株価とつきあい費の関係が連動しているだけで、見せかけの相関の可能性もあり、景気とつきあい費との関係があるわけではないと考えることもできなくない。

 では、こうした家計のつきあい費は、景気の変化が直接作用するとされる家計の消費者心理とどのような関係にあるのだろうか。そこで以下では、消費者心理のデータを用いて、家計のつきあい費支出とどの程度関係があるかを調べた。





 代表的な消費者心理のデータとされる内閣府「消費動向調査」の消費者態度指数と「景気ウォッチャー調査」の先行き判断DI(家計動向関連)を用いて、家計のつきあい費支出額との関係を見ると、株価との関係ほどではないが、いずれもつきあい費と統計的に有意な正の相関関係があることが確認される。そして、消費者態度指数と景気ウォッチャー調査の先行き判断DI(家計動向関連)がそれぞれ1%ポイント上昇すれば、家計のつきあい費がそれぞれ+1.37%、0.36%程度増加する関係にあることがわかる。

 近年は、消費者心理のデータがいずれも2016年12月から前年比プラスで推移していることから、2017年以降の消費者心理の改善が、間接的に2017年8月以降のつきあい費支出の増加に結びついた格好といえよう。したがって、今後は消費者心理や株価が好調に転じれば、嗜好性の高いつきあい費の支出が増加に転じる可能性が高い。

 ただ一方で、株価の軟調が持続すれば、いくら消費者心理が水準を維持しても、結果的につきあい費がそれほど増えないという可能性もある。従って、つきあい費が景気のバロメーターとして今後も機能するかは、今後の株価次第といえよう。
(文=永濱利廣/第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト)

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