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孫正義氏の手法を徹底批判、auを創った男・千本氏、今度は電力業界に革命

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ソフトバンクに買収されたイー・アクセス

 ソフトバンク、楽天、KDDIの3社が買収に名乗りを上げ、結局、ソフトバンクが元値の3倍以上の高値で落札した。一時、楽天が最有力候補に浮上したことがあるが、ソフトバンクが高値で手に入れた。当時、孫氏が1週間という異例の短さで、イー・アクセスの買収を決断したとして話題になった。

 株式取得額1802億円と純有利子負債(GSからの借入金)の1849億円(6月末)の合計3651億円が実際の買収価格。買収価格が高すぎるという見方に対して孫氏は「買収によるシナジー効果は3600億円に上る」との試算を示し、「決して高くない」と強調した。本当のところは、KDDIや楽天の買収を阻止するために、破格の高値を提示したと見られている。逆に、KDDIの首脳は「トンビに油揚げをさらわれた」と唇を噛む。

 イー・アクセスのトレードによる最大の受益者は、投融資を全額回収できるGSだ。イー・アクセスのエリック・ガン社長はGS出身。GSは、イー・アクセスの株式の35.95%(12年3月末時点)をSPC(特別目的会社)で保有し、基地局の整備のために3600億円を融資していた。イー・アクセスは、GSの会社というのが実態だった。

 GSは、ソフトバンクによる買収でイー・アクセスの投資額を全額回収した上で、多額の利益を得た。イー・アクセス側の財務アドバイザーを務めたのもGSだ。GSの掌の上で、ソフトバンク、KDDI、楽天が踊ったという構図が透けて見えてくる。

 ソフトバンクが米スプリント・ネクステルを買収すると明らかになった2012年10月中旬以降、ソフトバンクの株価が大幅に下落したため、11月2日に株式交換比率を見直した。当初計画ではイー・アクセス株式1株5万2000円と評価し、ソフトバンク株16.74株を割り当てることになっていた。10月1日にイー・アクセス買収を発表した時のソフトバンク株の基準価格は3108円だったが、これを2589円と再評価し、20.09株を割り当てることに変更した。

 結果として、通信業界で何かと話題を振りまく両雄が手を組んだかたちになった。携帯電話国内3位のソフトバンクが、同4位のイー・アクセスを買収したのは、KDDIをキャッチアップすることを狙ったためだ。

 06年にソフトバンクが1兆7500億円をつぎ込んでボーダフォンを買収したとき、千本氏は「私は通信のプロ、孫ちゃんは投資家」と皮肉を言ってライバル心を燃やしていた。「両者は犬猿の仲」(関係者)で、電波獲得に関してしのぎを削ってきた。特に千本氏は孫氏の手法を表でも裏でも徹底的に批判してきた。それが株価3倍での買収提案を受けて態度を180度変えた。千本氏は、いったんは孫氏の軍門に降ったが、最終的には袂を分かつことになった。
(文=編集部)

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