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スルガ銀行、経営破綻も取り沙汰…不正横行の疑いで金融庁が検査、異常融資で自殺者も

文=編集部
スルガ銀行、経営破綻も取り沙汰…不正横行の疑いで金融庁が検査、異常融資で自殺者もの画像1スルガ銀行本店(「Wikipedia」より)

 女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営するスマートデイズ(赤間健太・新社長)は4月9日、東京地裁に民事再生法の適用を申請したが、同18日に同地裁から棄却され、破産手続に移行した。民事再生法の申し立て書類によると、負債総額は60億3500万円、債権者は911人。このうち物件のオーナーは675人。オーナーへの家賃の未払分は23億円に達した。

 スマートデイズは、「頭金なしで投資ができ、30年間家賃収入を保証」を謳い文句に、会社員らをオーナーとして勧誘。そのオーナーたちから、シェアハウスの建築から管理運営までを請け負うサブリースで業容を急拡大させてきた。そのオーナーたちに、積極的に融資してきたのがスルガ銀行横浜東口支店だ。

 スルガ銀行は1棟で平均1億円の土地・建物の購入資金を約700人のオーナーに融資。融資総額は1200億円に上るとされる。

 かぼちゃの馬車の破綻で家賃収入がなくなったオーナーのなかには、借金を苦に自殺した人や、自己破産を申し立てた人も出ている。

 しかし、スルガ銀行は「運営会社(「かぼちゃの馬車」)が破綻しても、当行とオーナー(物件の所有者)の融資契約は有効」との認識だ。オーナーの返済能力に応じて金利や毎月の返済額など融資条件を引き下げたが、元本の減免には応じていない。

 銀行の通帳のコピーなどの改竄や源泉徴収票の写しなどを偽造して年収を水増しし、実質、自己資金ゼロで購入する仕組みが作られるなど、次々と不正が露見。不正行為にスルガ銀行の役員や行員が関与していた可能性が浮上している。

「個人向け融資のプロであるスルガ銀行の担当者が、こんな初歩的な改竄に気付かないはずがない。銀行の役員・担当者が黙認の上で不正行為が堂々とまかり通った、との疑いが深まっている」(有力地銀の役員)

 中古マンションの一棟売りでも資料改竄が多発。新築アパートでも同様の行為が新たに発覚した。これらのケースでは「スルガ銀行の関東や東北の6支店や京都支店が融資していた」と朝日新聞が報道した。こうなると、スルガ銀行が組織ぐるみで不正行為を行ったとの指摘が上がるのも無理のないところだろう。

金融庁の調査次第で経営破綻も

 かぼちゃの馬車の経営破綻を受けて、金融庁はスルガ銀行への緊急立ち入り検査を行った。

「どの程度の処分にまで踏み込むのか。岡野光喜会長兼最高経営責任者(CEO)の責任問題まで持っていくのか、業務改善命令が出るのか、出る場合はどこまでの範囲か、が焦点となる」(金融アナリスト)

 金融庁は、マンションや中古マンションの1棟売りの融資に不正がなかったかどうかについても検査しているといわれている。

BusinessJournal編集部

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