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高橋暁子「ITなんかに負けない」

女子高生、インスタ等で「最低2つ」アカウント利用の理由…「自分のポジション」の時代

文=高橋暁子/ITジャーナリスト
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クラスの居場所のために作成することも

 別の機会に女子高生たちに聞いたところ、「友だちにどう思われるかが大切で、それによってクラスのポジションが変わる」「趣味とかネガティブなこととか、知られたらポジションが下がりそうなことは絶対に言えない」と言っている子が多かった。女子高生のほうが世界が狭く、クラスのなかでのポジション取りがかなり大切ということだ。

 同時に女子高生たちは、一度できてしまった自分のキャラクターを変えることに苦労していた。進学時などにキャラクターを変えて改めてデビューしようと目論むが、SNSなどで以前の姿を知る友人などとつながっていると過去をばらされて、“キャラ変”に失敗してしまうようなのだ。

 また、ツッコミ役、ボケ役、明るいキャラなどの必要とされるキャラクターのほうが受け入れられやすいため、キャラを決めると都合がいい。

「クラスにツッコミ役がいないと思ったから、自分がツッコミ役になることにした。自分の本来のキャラじゃないけど、居場所になるからいい」

 ただしキャラクターをつくりすぎてしまい、本来の自分を出せずに苦しむ子も少なくない。

「本当の自分を出したら居場所がなくなってしまう。だからクラスの友だちには言いたいことが言えない」

 女子高生たちは世界が狭く自由にならない。だからこそクラスでのポジション確保に躍起になるし、複数アカウントをつくって乗り切ろうとする。もちろん、本音が言えたり相談できる相手がいないより、ネットだろうとあったほうがいいのは確かだ。しかし本当は、自分を理解する友だちや家族に本音を言えたり相談できるのが、理想的なのではないか。

「リアルに相談できる人がいること」が大切

 ご紹介した大学生たちのように、気遣いや使い勝手のために複数アカウントをつくり、使い分けることには問題はなさそうだ。しかし、女子高生たちの例のように、本音を言える相手がいないことは問題があるのではないか。

 デジタルアーツの同調査では、女子高生が困った時の相談相手は、「学校・地元などの友達」が65.0%でトップ。17.5%がネット上の友達にも相談していた。家族や友だちに言えないことは、ネットで匿名アカウントを作成して相談することにつながってしまうのだ。

 繰り返すが、ネットでも相談できる場があることは大切だ。しかしこのような事態は、最近多発しているTwitterで悪い大人が相談を逆手に取り、女子中高生などを呼び出す事件につながる可能性がある。

 なお、男子高生の29.1%、女子高生の16.5%が、相談相手は「特にない」と回答しており、相談する相手がいない子が一定数いることがわかっている。周囲の大人は子どもが小さいうちから相談に乗ったり、相談できる友達が周囲にいるか確認しておくべきだろう。
(文=高橋暁子/ITジャーナリスト)

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