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百貨店の盟主・三越伊勢丹の没落…赤字転落で約1千人削減と不動産事業が頼みの綱

文=編集部
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ショッピングセンターで出遅れた三越伊勢丹

 百貨店の主力の衣料品の動きは本格回復に至っていない。LCCの増便でインバウンドが増加し、全国の百貨店の免税売り上げが業績を牽引した。

 J.フロントは昨年4月、森ビルなどと共同でギンザシックスを開業した。開業1年の目標としていた来場者数2000万人、売上高600億円は達成した。

 ギンザシックスのテナントから得た賃料収入で、J.フロントの不動産事業の売上高は前期比2.7倍の134億円となった。セグメント利益は連結営業利益の8%に相当する41億円で、前期の11倍に上る。収益の向上に貢献した。

 高島屋は早い段階からショッピンクセンターに力を入れてきた。不動産事業の売上高は632億円、セグメント利益は113億円。連結営業利益の32%を叩き出す主力事業に育った。

 江戸時代から続く老舗の名店が並ぶ東京・中央区の日本橋。日本橋タカシマヤは最大級の増築・改装を行っている。3月に東館をオープンしたのに続き、9月には新館「日本橋高島屋ショッピングセンター」を開業する。日本橋店、東館、新館を合わせると、売り場面積は東京ドームの1.4個分の広さになる。

 J.フロントや高島屋がテナントから家賃を得る不動産事業を収益の柱にしているのに対し、出遅れていた三越伊勢丹HDも巻き返しに出た。

 4月7日、東京・国分寺のショッピングセンター「ミーツ国分寺」を開業した。中央線・国分寺駅に完成した駅ビルの1~4階、約9000平方メートルに49店舗が入る。昨年春に三越伊勢丹HD社長に就任した杉江氏は、不動産事業を成長戦略の柱のひとつに掲げる。

 杉江氏はミーツ国分寺を「郊外型、地元密着型のSCのモデル」と位置付けている。

 三越伊勢丹HDは、ショッピングセンターで先行する高島屋やJ.フロントを追い上げることができるのだろうか。
(文=編集部)

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