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【悪質タックル選手会見】日大・内田前監督、傷害罪で懲役刑の可能性は?

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 しかしながら、それらの行為が競技(練習を含む)のなかにおいて、かつ、ルールに基づいて行われる限り、刑法35条が規定する「正当な業務による行為」として、違法性が阻却されることになります。この結果、暴行罪が成立しないことになるわけです。

 しかしながら、「正当な業務による行為」と評価されるためには、あくまで「競技(練習を含む)のなかにおいて、かつ、ルールに基づい」た行為であることが前提であることから、たとえばアメフトのルールに基づかない「鉄拳で相手を殴る」ことは、たとえ競技中であっても、違法性は阻却されません。

 このような前提の下、今回の件を検討するに、「相手のQBを、1プレー目で潰せ」との指示が、「ルールに基づいた行為(ディフェンス・ルールを超えない行為)」の指示であれば、なんの問題もありません。しかしながら、反則と評価されるようなラフプレイなどを指示したと評価される場合には、「暴行・傷害を教唆した」ととらえられる可能性もあるでしょう。

 要するに、競技の一環として行われた行為なら適法ですが、競技にのっとったものではない行為なら違法となるわけです。

 とはいえ、カーリングや水泳と異なり、アメフト、アイスホッケー、ボクシングなど、“暴力”っぽい行為がある程度、許されているようなスポーツにおいて、暴行・傷害を教唆した・していないを見極めるのは、かなり難しい議論となることでしょう。野球において、わざと打者にボールを当てたのか、そうではないのか、を見極めることが難しいことと同じです。

 なお、もし内田監督が起訴され、有罪となるのであれば、相手選手がケガをしているなら傷害罪として15年以下の懲役または50万円以下の罰金、ケガをしていないなら暴行罪として2年以下の懲役または30万円以下の罰金などが科される可能性があります。もっとも、内田監督側が非を認めて謝罪するなら示談も進むでしょうから起訴はないでしょう。非を認めずとも、不起訴となるような事件です。
(文=編集部、協力=山岸純/弁護士法人ALG&Associates執行役員・弁護士)

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