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石徹白未亜「ネット依存社会の実態」【アプリ四季報 2018年1~3月】

「若者のLINE離れ」は起きていなかった…むしろ利用率上昇

文・構成=石徹白未亜/ライター
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「若者のLINE離れ」は間違い?

――この「アプリ四季報」では、初回に10代男性を中心に局地的にはやっている売り切りゲームアプリ「マインクラフト」のお話がありました。「TikTok」の例を見ても、若者は上の世代が利用している既存サービスに乗っかりたくないのでしょうか。

岡田 それもあるかもしれません。ただ、「App Ape」で見ると実態とは異なるケースもあるんですよ。当社のオウンドメディアでも触れているのですが、今年1月の「YOMIURI ONLINE」に「なぜ? LINEからも逃げ出し始めた若者たち」という記事が掲載されました【※1】【※2】。

――意外ですね。

岡田 はい。なので、「App Ape」で17年1月と18年1月を比較してみたのですが、10~20代ではLINEの所持者数、アクティブユーザーともに増えており、若者はLINE離れをしていなかったんです。月間利用率を見ても若者の利用率は上がっており、むしろ利用頻度は高まっています。ちなみに、30代以上を含む利用者全体の母数も増えており、利用率も同様にほかの年代でも上がっています。

「YOMIURI ONLINE」の記事では、「減少している」という根拠がLINEユーザーのそれぞれの世代の割合を16年と17年のアンケート調査から比較したもので、その結果「17年になり、若者のユーザーの割合が昨年より減少していた」としています。

 しかし、LINEユーザー全体のなかで中高年の割合が増えれば相対的に若者の割合は減ってしまいますよね。そして、「若者の割合」は減っても「若者の利用者数」が減っているかどうかはわからない。この記事では、「割合」と「実数」を混同していたのでしょう。一方で、「若者のLINE離れ」というタイトルは目を引きますよね。

――実際、この記事はものすごく拡散されていますね。そして、「実数ではなく割合を根拠にしており、本当に減っているかどうかはわからない」という反応よりも、タイトルに反応してコメントしている人が多いです。「読売新聞関連の媒体だから、より素直に受け止めた」という要素もありそうですね。

山口達也事件でも起きた、誤情報の拡散

「YOMIURI ONLINE」の記事は「ガセ」や「デマ」ではなく、実数と割合の混同という「誤解」によるものだと思われるが、多く拡散された=注目度の高い話題であったことは間違いない。

 元TOKIOの山口達也による強制わいせつ事件の際には、ネット上で被害者を特定する動きが起きて誤情報が拡散、被害者とされた人物が否定する事態にまでなった。

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